海よりも深くて波よりも透明
ホテルから出たら、リアムと千咲がいた。
「(穂風どうだった?)」
リアムの言葉に、俺は静かに首を横に振る。
「(俺が一回行って話してこようか?)」
「(あんたは信用ねえからだめ)」
「(さすがに手出さねえよ)」
どうだか…。
節操ねえもん…。
そして、目に涙を浮かべて俺を見る千咲。
まじでどうしようか…。
「お願い、2人で話させて」
「それだけはまじで無理。彼女の気持ち考えたらそんなことできねえ」
「夏葉ってそんな彼女思いだった…?」
「だから分かっただろ、俺、まじで本気なんだよ」
それでもなお縋ろうとする千咲を無視して、俺は今住んでる家に戻った。
次の日も朝から穂風の部屋へ行く。
「穂風…中入れてくれねえ? 顔見て穂風と話しがしたい」
そう言ったら、今日は部屋のドアを開けてくれた。
暗い顔で黙って俺を部屋の中に入れる。
目が赤くて、昨日ずっと泣いていたことが分かって心が痛む。
穂風のことを思わず抱きしめた。
嫌そうに俺から離れる穂風。
「なんであたしに黙ってたの…」
「ごめん…。何回か言おうとしたけど、穂風のこと不安にさせたくなくてタイミング見てたらなかなか言い出せなかった…」
「あたしが知らない間に会ってたなんて考えたくないよ…」
そう言ってまた泣き出した。
俺はもう一度穂風のことを抱きしめて後頭部をさすった。
「ごめんな…。本当に、ごめん」
今度は俺から離れない穂風。
ベッドのところまで一緒に行って、2人で横並びに座った。
穂風の目元の涙を拭く。
「(穂風どうだった?)」
リアムの言葉に、俺は静かに首を横に振る。
「(俺が一回行って話してこようか?)」
「(あんたは信用ねえからだめ)」
「(さすがに手出さねえよ)」
どうだか…。
節操ねえもん…。
そして、目に涙を浮かべて俺を見る千咲。
まじでどうしようか…。
「お願い、2人で話させて」
「それだけはまじで無理。彼女の気持ち考えたらそんなことできねえ」
「夏葉ってそんな彼女思いだった…?」
「だから分かっただろ、俺、まじで本気なんだよ」
それでもなお縋ろうとする千咲を無視して、俺は今住んでる家に戻った。
次の日も朝から穂風の部屋へ行く。
「穂風…中入れてくれねえ? 顔見て穂風と話しがしたい」
そう言ったら、今日は部屋のドアを開けてくれた。
暗い顔で黙って俺を部屋の中に入れる。
目が赤くて、昨日ずっと泣いていたことが分かって心が痛む。
穂風のことを思わず抱きしめた。
嫌そうに俺から離れる穂風。
「なんであたしに黙ってたの…」
「ごめん…。何回か言おうとしたけど、穂風のこと不安にさせたくなくてタイミング見てたらなかなか言い出せなかった…」
「あたしが知らない間に会ってたなんて考えたくないよ…」
そう言ってまた泣き出した。
俺はもう一度穂風のことを抱きしめて後頭部をさすった。
「ごめんな…。本当に、ごめん」
今度は俺から離れない穂風。
ベッドのところまで一緒に行って、2人で横並びに座った。
穂風の目元の涙を拭く。