海よりも深くて波よりも透明
新たな波音
~夏葉~
「はじめまして~。夏葉の母です」
「あ、どうもはじめまして。穂風の母と、こっちが父親です」
今日は、穂風の親とうちの親の両家顔合わせだ。
料亭の一室で、親たちがぺこぺこと頭を下げ合っている。
穂風と顔を見合わせた。
なんか変な感じだ…。
「すごい若くて素敵なお母さまとお父様ですね!」
「いえいえ、お母さまこそ夏葉くんがこんな立派に育ったのが納得って感じです~」
なんて褒め合ってる。
「とりあえず母さんたち…座るか」
「そうね!」
親たちを促して席に着く。
穂風と向かい合って座ると、穂風が照れ臭そうにちょっと笑った。
「この度はうちの夏葉を大事な娘さんと結婚させてくださるということで…ありがとうございます」
母さんが穂風の両親にそう言って頭を下げた。
「出会ったのは穂風ちゃんが高校生のときと聞いていたので…さぞ心配されたでしょ…?」
「いえ、最初から夏葉くんの印象はすごく良かったですよ。誠実に穂風と向き合ってくれてるのが伝わったので安心して任せられました」
「そう言っていただけてありがとうございます…」
そんな感じでその日の会は終了した。
最後の方にはそよ子さんとうちの母親もなんか仲良くなってて。
「これからは親族になるのでよろしくお願いしますね!」
「はい、親族が増えて嬉しいです」
とりあえず良かった。
結婚を祝福してもらえるのはすごくありがたいことだ。
そして…。
「卒業おめでと」
無事に大学を卒業した穂風。
晴れて俺と穂風は結婚して夫婦になった。
婚姻届の証人欄はリアルと郁に書いてもらって。
2人で婚姻届を役所に提出しに行った。
それから、俺に新しいタトゥーが増えた。
『Ke pā nei ka makani 』
左胸に掘ったその言葉は、ハワイ語で『風が吹く』という意味。
つまり、『風が実る』という『穂風』の意味だ。
「はじめまして~。夏葉の母です」
「あ、どうもはじめまして。穂風の母と、こっちが父親です」
今日は、穂風の親とうちの親の両家顔合わせだ。
料亭の一室で、親たちがぺこぺこと頭を下げ合っている。
穂風と顔を見合わせた。
なんか変な感じだ…。
「すごい若くて素敵なお母さまとお父様ですね!」
「いえいえ、お母さまこそ夏葉くんがこんな立派に育ったのが納得って感じです~」
なんて褒め合ってる。
「とりあえず母さんたち…座るか」
「そうね!」
親たちを促して席に着く。
穂風と向かい合って座ると、穂風が照れ臭そうにちょっと笑った。
「この度はうちの夏葉を大事な娘さんと結婚させてくださるということで…ありがとうございます」
母さんが穂風の両親にそう言って頭を下げた。
「出会ったのは穂風ちゃんが高校生のときと聞いていたので…さぞ心配されたでしょ…?」
「いえ、最初から夏葉くんの印象はすごく良かったですよ。誠実に穂風と向き合ってくれてるのが伝わったので安心して任せられました」
「そう言っていただけてありがとうございます…」
そんな感じでその日の会は終了した。
最後の方にはそよ子さんとうちの母親もなんか仲良くなってて。
「これからは親族になるのでよろしくお願いしますね!」
「はい、親族が増えて嬉しいです」
とりあえず良かった。
結婚を祝福してもらえるのはすごくありがたいことだ。
そして…。
「卒業おめでと」
無事に大学を卒業した穂風。
晴れて俺と穂風は結婚して夫婦になった。
婚姻届の証人欄はリアルと郁に書いてもらって。
2人で婚姻届を役所に提出しに行った。
それから、俺に新しいタトゥーが増えた。
『Ke pā nei ka makani 』
左胸に掘ったその言葉は、ハワイ語で『風が吹く』という意味。
つまり、『風が実る』という『穂風』の意味だ。