彼がモデルになったら
「友達としか思えないし」

ひどいけど、はっきりしとかないと、同じクラスだし。

いい友達でいたいからさ。



「あやの理想の彼氏ってどんなの?

好きなタイプとか」


「……蓮君だったかな」

そんなはっきり……言ったらいけない気もする。

でも、最低な印象くらいがいい。

蒼には私を諦めて、先に進んで欲しい。

むしろ嫌われたほうがいい。



「……終わってんじゃん」

暗くて戸惑ったように蒼は言った。

「付き合ってなくても、好きでいるのはいいでしょ」

蒼をじっと見つめる。

「なら、俺も同じじゃん。好きでいるのはいいってことじゃね」

「だから、無駄だって。告白されても困るだけだってば!」

「わかんなくね?どっかのタイミングで気が変わるかもしんないし」

蒼に呆れた。

もう、これだけはっきりフッてんのに、どんだけプラス思考。

「ないない全然、蒼とどうにかなるとかホントない」

私は首を振って言った。

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