先輩は、はちみつの香り


「ははっ。やっぱ、あんとき嗅いでたんだ」



そう言って笑う夏川先輩の声。



だけど、先輩にバレたことは。



「〜っ、うぅ、お恥ずかしい、」



私の中で凄く恥ずかしくって。



顔を赤らめていると.....................



「じゃあ、俺の香り、もっと嗅げるし、
照れなくなるだろうから、キスする?」

「〜っ!?しっ、しませんよ!!」



冗談キツイことを言う夏川先輩。



「ははっ。やよいちゃんかーわい」

「〜っ、冗談はヤメテください、」



私の〝幸せ〟を願ってくれてた、
夏川先輩は、出会った頃より何倍も甘くて。



私はきっと、このさき、先輩の、
はちみつの香りに翻弄されるんだと思う。





fin.

< 52 / 53 >

この作品をシェア

pagetop