先輩は、はちみつの香り
「ははっ。やっぱ、あんとき嗅いでたんだ」
そう言って笑う夏川先輩の声。
だけど、先輩にバレたことは。
「〜っ、うぅ、お恥ずかしい、」
私の中で凄く恥ずかしくって。
顔を赤らめていると.....................
「じゃあ、俺の香り、もっと嗅げるし、
照れなくなるだろうから、キスする?」
「〜っ!?しっ、しませんよ!!」
冗談キツイことを言う夏川先輩。
「ははっ。やよいちゃんかーわい」
「〜っ、冗談はヤメテください、」
私の〝幸せ〟を願ってくれてた、
夏川先輩は、出会った頃より何倍も甘くて。
私はきっと、このさき、先輩の、
はちみつの香りに翻弄されるんだと思う。
fin.