The previous night of the world revolution
その後行われた入団式の間中。

俺はずっと、上の空で考えていた。

俺が隊長。隊長ねぇ。

しかも四番隊の。へぇ。姉さんの二つ下。へぇ。

………え。マジで?

誰か。誰か嘘だと言ってくれ。夢なら覚ましてくれ。この際ヘッドロックでもフェイスロックでも良いから。

確かに、それなりの役職にはなるかなーと思っていた。分隊長とか。あわよくば副隊長にしてもらえたり。なんて。

でもそれらを遠く飛び越して、いきなり隊長とは思わなかった。

帝国騎士団の実力主義、恐ろしや。

実力があれば上に上がれるって、本当なんですね。

責任重大である。

俺の肩には乗せられないくらいの、重圧。

…肩に乗せられないなら、頭にでも乗せるか。

さっき床に打ち付けたから、多分中身すっ飛んでて空き容量あるし。

なんて馬鹿なことを考えるくらいには、俺は動揺していた。

そりゃ動揺もするだろう。

ごめんやっぱりさっきの間違えてたよ、というオチではなかろうか。

むしろそのオチの方が平和的で嬉しいのだけど…と。



…そのときまでは、そう思っていた。


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