The previous night of the world revolution
夢が現実になってしまったのは、入団式の後。

俺だけ、呼び出しを食らった。

他の入団員はそれぞれ配属された隊の官舎に集められるのに、俺だけ、お隣の王宮の方に呼ばれた。

神様。俺が何をしたと言うんですか。

「頑張れよルシファー」

「ルキハさん…。切実に俺と代わってくれませんか…」

「嫌だね」

神様。親友が冷たいです。

「…そういやルキハさんは何処に配属に?」

「八番隊に。しかも分隊長」

「やっぱり俺と代わってください…」

「嫌だね」

俺もそのくらいの役職が良かった。一番平和じゃないか。

…そうか。ルキハは八番隊か。

「…じゃあ、あんまり会えなくなりますね」

「心配するな。今時、電話でもメールでもいくらでも手段はある」

「…分かってます。また連絡しますね」

「あぁ。俺も連絡する」

お互い会いたいって思ってたら、時間さえ合えば会うことも出来よう。

大丈夫。今生の別れではない。

分かっているのに、ルキハと離れると、妙に心に隙間風が吹くような…そんな寂しい気持ちになった。
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