The previous night of the world revolution
「…何の用ですか」
およそ十分後、ルキハがシャルロッテさんを連れてきてくれた。
シャルロッテさんはかなり不機嫌そうで、どうにも話しづらい。
だが、黙っている訳にもいかない。
気を利かせたルキハはさっさと退室してくれたので、俺は早速切り出すことにした。
「…わざわざ来て頂いて済みません。シャルロッテさん」
「…そんなことより、何ですか。その情けない姿は」
「…」
「四番隊隊長ともあろう方が、そんな情けない姿では…」
「それ、あなたが言います?」
相変わらずのちくちく攻撃を、俺は今回は…敢えて受けなかった。
初めて俺が反論したものだから、シャルロッテさんは少し怯んだ。
「俺のことをどう思ってくださっても結構です。親の七光りならぬ、姉の七光りだと思われても、世間知らずのお坊ちゃんだと思われても、良いです。腹の中で好きなように馬鹿にしてください」
「…な、何を…」
「でも、俺が目障りだからって…。仕事を過剰に押し付けて潰そうなんて、悪質過ぎるんじゃないですか」
それを言われて、シャルロッテさんは図星を突かれたような顔をした。
あぁ、やっぱりそうだったか。
別に軽蔑したりはしない。俺の存在が不快な人は多いだろう。好きなように疎んでくれれば良い。好きになって欲しいなんて頼んでない。
これから少しずつでも、受け入れられるようになれば良いなと思っているだけだ。
でも、今回は駄目だ。明らかに、これはやり過ぎだ。
「…こんなことを言えば、俺は余計に嫌われるんでしょうね。あなたの反感を買うだけだと分かっています。分かっていますが…俺もあなたの思い通りに潰されてあげるのは、癪ですからね」
「な、ん…の、ことを」
「うん。この期に及んで言い訳はやめてくださいね」
いっそ開き直ってくれるほどでないと、張り合いがない。
ちょっと反撃されたくらいで、怯まないでくれないか。
そういう馬鹿な人間にコケにされたかと思うと、腹が立ってくるから。
「…あんまり調子乗ってると…怒りますよ?」
そのとき自分が、どんな顔をしていたのかは分からないが。
笑っていないのは、確かだった。
およそ十分後、ルキハがシャルロッテさんを連れてきてくれた。
シャルロッテさんはかなり不機嫌そうで、どうにも話しづらい。
だが、黙っている訳にもいかない。
気を利かせたルキハはさっさと退室してくれたので、俺は早速切り出すことにした。
「…わざわざ来て頂いて済みません。シャルロッテさん」
「…そんなことより、何ですか。その情けない姿は」
「…」
「四番隊隊長ともあろう方が、そんな情けない姿では…」
「それ、あなたが言います?」
相変わらずのちくちく攻撃を、俺は今回は…敢えて受けなかった。
初めて俺が反論したものだから、シャルロッテさんは少し怯んだ。
「俺のことをどう思ってくださっても結構です。親の七光りならぬ、姉の七光りだと思われても、世間知らずのお坊ちゃんだと思われても、良いです。腹の中で好きなように馬鹿にしてください」
「…な、何を…」
「でも、俺が目障りだからって…。仕事を過剰に押し付けて潰そうなんて、悪質過ぎるんじゃないですか」
それを言われて、シャルロッテさんは図星を突かれたような顔をした。
あぁ、やっぱりそうだったか。
別に軽蔑したりはしない。俺の存在が不快な人は多いだろう。好きなように疎んでくれれば良い。好きになって欲しいなんて頼んでない。
これから少しずつでも、受け入れられるようになれば良いなと思っているだけだ。
でも、今回は駄目だ。明らかに、これはやり過ぎだ。
「…こんなことを言えば、俺は余計に嫌われるんでしょうね。あなたの反感を買うだけだと分かっています。分かっていますが…俺もあなたの思い通りに潰されてあげるのは、癪ですからね」
「な、ん…の、ことを」
「うん。この期に及んで言い訳はやめてくださいね」
いっそ開き直ってくれるほどでないと、張り合いがない。
ちょっと反撃されたくらいで、怯まないでくれないか。
そういう馬鹿な人間にコケにされたかと思うと、腹が立ってくるから。
「…あんまり調子乗ってると…怒りますよ?」
そのとき自分が、どんな顔をしていたのかは分からないが。
笑っていないのは、確かだった。