The previous night of the world revolution
姉さんには散々怒られたが。

その後の隊長会議では、賛否両論であった。

俺のことがいけ好かないらしいユリギウス辺りは、軽率な行動だと俺を非難したが。

あの現場にいたウィルヘルミナさんやリーヴァは、勇気ある行動だったと評価してくれた。

色々紛糾したが、結果が全てだ、というオルタンスの一言で全てが片付いた。

要するに結果オーライだろ、ってことだ。

良いことを言ってくれた。

実際その通りである。

後日、リーフリルさんから俺に宛てて、手紙が届いた。

あのときはありがとう、という主旨の手紙であった。

あなたのようになれるよう、これから頑張る、とのことだった。

良い手紙だなぁとほっこりしていると、最後の方に小さく追伸が書き加えられていた。

童貞だってことは黙っておきますね、とのこと。

最後の最後で思わぬボディブローを食らった気分だが、まぁ黙っていてくれるなら有り難い。

とにかく、俺こそ礼を言いたい気分だった。

俺なんかに救われてくれてありがとう、と。

俺だって、あんな風に助けてくれる人がいたらなぁ。

…一瞬だけそう思って、次の瞬間には、自分が何を思ったのか、俺は忘れてしまった。
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