The previous night of the world revolution
会議後、俺は自分の執務室は帰らず、真っ直ぐにルキハのもとに向かった。

「ルキハさん…。こんにちは」

「…またお前か」

折角親友が訪ねてきたというのに、この挨拶は如何なものか。

諸手をあげて大歓迎してくれとは言わないけども。もう少し愛想良く接してくれても良いではないか。

いや、本来彼はそうするべきなのだ。

それなのに彼が俺に対してこの態度なのは、つまり。

「暇なんでお喋りしましょうよ、ルキハさん」

「…あのな。俺はお前と違って暇じゃないんだぞ。それなりに忙しいんだからな」

今は、特にね。

焦ってもいるだろうし、疲れてもいるだろう。

「俺も忙しいですけど。あなたとお喋りするのが俺にとって最優先事項なんですよ」

「…は?」

「どっか行っちゃう前に会っておきたいじゃないですか」

「どっかって…何処に、」

「ところでルキハさん、マフィアに逃げる準備は出来ました?」

次の瞬間、俺の眉間に、拳銃が突きつけられた。



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