The previous night of the world revolution
sideルレイア
ーーーーーー…。
ルルシーは、一瞬だけ…憐れみの目で、俺を見た。
俺がどういう立ち直り方を選んだのか、彼にも分かったのだろう。
間違ってる、と言うだろうか。
そんな方法は間違ってる。道を踏み外すべきではない、と…。
…だが。
「…あぁ、生きてるよ」
ルルシーは否定しなかった。彼もまた、覚悟を決めたのだ。
堕ちるところまで、一緒に堕ちる覚悟を。
「そうするつもりなら、俺からアシュトーリアさんに…『青薔薇連合会』の首領に話をつける」
「そうですか。じゃあお願いします」
俺は即答した。迷う必要はなかった。
ルルシーは、本当に良いのか、とは聞かなかった。
「…なら、名前を変えなきゃいけないな」
「あぁ、そうですね…。今の名前じゃなきゃ何でも良いですが」
『連合会』のメンバーは、皆新しい名前をつけるんだっけ。
忌々しい今の、この名前を捨てられるなら、何でも良い。
いずれにしても、俺は今家の名前を失っているから、名無しも同然だが。
「…ルレイア」
ルルシーは、ぽつりとそう呟いた。
「…ルレイア?」
「あぁ、ルレイア・ティシェリー。戸籍上、お前の今の名前はそうなってる。入院するに当たって、闇に流れてきた戸籍を買った。アシュトーリアさんがつけた名前だ」
成程、ルレイア。
それが俺の新しい名前か。
前の名前よりずっとセンスがあるじゃないか。
「だからお前は、今日からルレイアだ。ルレイア・ティシェリー」
「分かりました」
間にノーブルネームを挟まない辺りが、最高に素敵だ。
その瞬間、俺は完全に正義の道から外れた。
名前を変え、所属を変え、守るべきと教えられたものを踏みにじった。
だが、俺はそのことに快感すら覚えていた。
たった今、ルシファー・ルド・ウィスタリアは死んだ。
俺が殺したのだ。
そして同時に、ルレイア・ティシェリーが生まれた。
同じ見た目でありながら、その中身は真逆の生き物が。
「…最高じゃないですか」
ここから俺の、第二の人生が始まるのだ。
ルルシーは、一瞬だけ…憐れみの目で、俺を見た。
俺がどういう立ち直り方を選んだのか、彼にも分かったのだろう。
間違ってる、と言うだろうか。
そんな方法は間違ってる。道を踏み外すべきではない、と…。
…だが。
「…あぁ、生きてるよ」
ルルシーは否定しなかった。彼もまた、覚悟を決めたのだ。
堕ちるところまで、一緒に堕ちる覚悟を。
「そうするつもりなら、俺からアシュトーリアさんに…『青薔薇連合会』の首領に話をつける」
「そうですか。じゃあお願いします」
俺は即答した。迷う必要はなかった。
ルルシーは、本当に良いのか、とは聞かなかった。
「…なら、名前を変えなきゃいけないな」
「あぁ、そうですね…。今の名前じゃなきゃ何でも良いですが」
『連合会』のメンバーは、皆新しい名前をつけるんだっけ。
忌々しい今の、この名前を捨てられるなら、何でも良い。
いずれにしても、俺は今家の名前を失っているから、名無しも同然だが。
「…ルレイア」
ルルシーは、ぽつりとそう呟いた。
「…ルレイア?」
「あぁ、ルレイア・ティシェリー。戸籍上、お前の今の名前はそうなってる。入院するに当たって、闇に流れてきた戸籍を買った。アシュトーリアさんがつけた名前だ」
成程、ルレイア。
それが俺の新しい名前か。
前の名前よりずっとセンスがあるじゃないか。
「だからお前は、今日からルレイアだ。ルレイア・ティシェリー」
「分かりました」
間にノーブルネームを挟まない辺りが、最高に素敵だ。
その瞬間、俺は完全に正義の道から外れた。
名前を変え、所属を変え、守るべきと教えられたものを踏みにじった。
だが、俺はそのことに快感すら覚えていた。
たった今、ルシファー・ルド・ウィスタリアは死んだ。
俺が殺したのだ。
そして同時に、ルレイア・ティシェリーが生まれた。
同じ見た目でありながら、その中身は真逆の生き物が。
「…最高じゃないですか」
ここから俺の、第二の人生が始まるのだ。