The previous night of the world revolution
俺は、それから二週間後に退院した。

本当は、翌日にでも退院したかったのだが、医者が許さなかったのだ。

一時の憂いで気が昂ってるだけなのではないかと危惧されたのだが、生憎俺は本気だった。

まぁ、丁度良かった。長いこと闘病生活をしていたせいで、俺の身体はすっかりなまってしまっていた。

リハビリと暇潰しを兼ねて、毎日外に出たり、廊下を歩き回ったり。とにかくじっとしてはいなかった。

いつも鬱々とベッドの上で過ごしていた俺が、いきなり精力的になり、食事も会話も普通に出来るようになったことで、病院スタッフは随分驚いていた。

俺自身も驚いた。改めて、病気だった頃の自分は本当に病んでいたんだなと思った。

退院してもきちんと服薬を続けることを約束させられた上で、俺は晴れて病院から出られた。

そして真っ先にルルシーに連れていかれたのが、非合法組織『青薔薇連合会』の本部であった。
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