The previous night of the world revolution
ルレイアは、本当に変わってしまった。
最初に会った頃と比べたら、全くの別人のようだ。
見た目からして随分と垢抜けたし、何より自分の外見に頓着するようになった。
昔は、着るものに対してこだわりなんてなかったもんな。
似合う似合わないくらいは気にしていたけど、特に好みはないようだった。香水もつけていなかったし、勿論化粧だってしていなかった。アクセサリーの類も身に付けていなかった。
それが今はどうだ。俺でもちょっと引くくらいごてごてと飾り付け、全身黒ずくめに固め、やたらと上手い化粧をして、髪を弄る。俺のまで弄るのはやめてくれ。
香水だって、男でさえうっとりするようなオリエンタルな香りだ。
そして何より、常時誰を相手にしても振り撒いている性的フェロモンだ。
アリューシャがよく言う、『フェロモン噴霧器』というあだ名も頷ける。
そのあだ名だとさすがに身も蓋もないから、俺は『魔性の男』だと呼んでいるが。
男も女も…特に女は…この男に従いたいと、身を任せてしまいたいと、思わせてしまうカリスマ性に似た何かが、今のルレイアにはある。
アシュトーリアさんのそれとは、また別の種類のものだ。
一言で言うと、物凄く色っぽい。それに尽きる。
でも決して、下品な淫靡さではないのだ。生まれついての気品を持っているのは相変わらずで、そこは変わらない。
ただ、以前のような…清廉で気高い気品ではない。
もっとどろどろとしていて、ねっとりと絡み付くような…言葉では言い表せない、妖艶な雰囲気がある。
昔のルレイアを知っている人間が、今の彼を見たら驚くだろうな。
この度ルレイアが落としたリーフリルという女性も、さぞや驚いたことだろう。
ルレイアが何処まで喋って彼女を懐柔したのかは知らないが…。
その点も含めて、ルレイアは変わったものだ。以前は女性との浮わついた関係なんて、彼には皆無だったもんな。
それどころか、『青薔薇連合会』に入るまで彼はれっきとした童貞であった。
特定の女性が好きだとか気になるとか、そんな話を聞いたことすらなかった。
異性のことなんて気にかける余裕がないほど、彼はハードな日常を送っていたということでもある。
騎士官学校も、基本的に完全な男女別だったしな。
それが今や、どんな女でも一晩寝れば虜にしてしまう百戦錬磨の色事師になったのだから、人間の変化の恐ろしいことだ。
しかも、彼の恐ろしいところは、ハニートラップのテクニックだけではない。
元帝国騎士団四番隊隊長としての実力も未だ健在である。
さすがに現在は剣術をやってはいないが、最近は代わりに拳銃の扱いを極め、しかも体術にも磨きをかけて、正直『連合会』内での純粋な戦闘力で彼に並ぶ者はいないのではないかと思う。
おまけに、交渉術、社交術に優れ、その能力はアイズにも並ぶほどで、アシュトーリアさんからも重宝されている。
何より、肝が据わっている。下手な良心や正義感に囚われることなく、やるべきことは、それがどんなに残酷であろうとも、倫理に反することであろうとも…やってのける、その芯の強さがある。
部下達も、始めは彼を新参者と見ていたが、彼の優れた手腕に脱帽し、今では彼を尊敬し、慕っている部下も多かった。
帝国騎士時代より、彼はずっと生き生きとしている。そして、伸び伸びとしているように見える。
病院に入院していた頃と比べたら、本当に別人だ。
やっていることは犯罪かもしれない。けれど…彼はマフィアに入って、ようやく自分の場所を見つけたような…そんな気さえしてくるのだ。
最初に会った頃と比べたら、全くの別人のようだ。
見た目からして随分と垢抜けたし、何より自分の外見に頓着するようになった。
昔は、着るものに対してこだわりなんてなかったもんな。
似合う似合わないくらいは気にしていたけど、特に好みはないようだった。香水もつけていなかったし、勿論化粧だってしていなかった。アクセサリーの類も身に付けていなかった。
それが今はどうだ。俺でもちょっと引くくらいごてごてと飾り付け、全身黒ずくめに固め、やたらと上手い化粧をして、髪を弄る。俺のまで弄るのはやめてくれ。
香水だって、男でさえうっとりするようなオリエンタルな香りだ。
そして何より、常時誰を相手にしても振り撒いている性的フェロモンだ。
アリューシャがよく言う、『フェロモン噴霧器』というあだ名も頷ける。
そのあだ名だとさすがに身も蓋もないから、俺は『魔性の男』だと呼んでいるが。
男も女も…特に女は…この男に従いたいと、身を任せてしまいたいと、思わせてしまうカリスマ性に似た何かが、今のルレイアにはある。
アシュトーリアさんのそれとは、また別の種類のものだ。
一言で言うと、物凄く色っぽい。それに尽きる。
でも決して、下品な淫靡さではないのだ。生まれついての気品を持っているのは相変わらずで、そこは変わらない。
ただ、以前のような…清廉で気高い気品ではない。
もっとどろどろとしていて、ねっとりと絡み付くような…言葉では言い表せない、妖艶な雰囲気がある。
昔のルレイアを知っている人間が、今の彼を見たら驚くだろうな。
この度ルレイアが落としたリーフリルという女性も、さぞや驚いたことだろう。
ルレイアが何処まで喋って彼女を懐柔したのかは知らないが…。
その点も含めて、ルレイアは変わったものだ。以前は女性との浮わついた関係なんて、彼には皆無だったもんな。
それどころか、『青薔薇連合会』に入るまで彼はれっきとした童貞であった。
特定の女性が好きだとか気になるとか、そんな話を聞いたことすらなかった。
異性のことなんて気にかける余裕がないほど、彼はハードな日常を送っていたということでもある。
騎士官学校も、基本的に完全な男女別だったしな。
それが今や、どんな女でも一晩寝れば虜にしてしまう百戦錬磨の色事師になったのだから、人間の変化の恐ろしいことだ。
しかも、彼の恐ろしいところは、ハニートラップのテクニックだけではない。
元帝国騎士団四番隊隊長としての実力も未だ健在である。
さすがに現在は剣術をやってはいないが、最近は代わりに拳銃の扱いを極め、しかも体術にも磨きをかけて、正直『連合会』内での純粋な戦闘力で彼に並ぶ者はいないのではないかと思う。
おまけに、交渉術、社交術に優れ、その能力はアイズにも並ぶほどで、アシュトーリアさんからも重宝されている。
何より、肝が据わっている。下手な良心や正義感に囚われることなく、やるべきことは、それがどんなに残酷であろうとも、倫理に反することであろうとも…やってのける、その芯の強さがある。
部下達も、始めは彼を新参者と見ていたが、彼の優れた手腕に脱帽し、今では彼を尊敬し、慕っている部下も多かった。
帝国騎士時代より、彼はずっと生き生きとしている。そして、伸び伸びとしているように見える。
病院に入院していた頃と比べたら、本当に別人だ。
やっていることは犯罪かもしれない。けれど…彼はマフィアに入って、ようやく自分の場所を見つけたような…そんな気さえしてくるのだ。