The previous night of the world revolution
いずれにしても。
『青薔薇連合会』の幹部に白昼堂々喧嘩を売って、タダで帰れるはずがないので。
悶絶しているところ悪いが、身柄を拘束、その後連行させて頂いた。
で、それからどうなるのかと言えば、まぁ言わなくても大体分かる。
「こんにちはー」
爽やかに地下に降りると、そこで見張りをしていた黒服がすっと頭を下げた。
別にそんなに畏まらなくても良いのに。俺の肩書きが肩書きだからなぁ。
「…彼女、どうです?頑張ってます?」
「はい。まだ…」
「はぁ。そりゃなかなか逸材ですねぇ」
「申し訳ありません」
「あなた方が悪いんじゃないですよ」
うちの拷問を受けてここまで頑張るとは、どうやらなかなかタフな女性であるようだ。
「完全に黙秘ですか?」
「いえ、それが…。幹部にしか話さない、と」
「ほう。俺を名指しですか?」
「ただ幹部とのみ…」
「ふーん…」
俺に個人的に恨みがあるということなのだろうか?
「やっぱりお前に捨てられた女じゃないのか?」
ルルシーは俺を軽蔑したような目で見る。酷い。
「失礼ですねー。俺が捨てるときはちゃんと円満に捨ててますって」
「捨ててる時点で円満じゃないだろ」
「後腐れないように始末してます~」
人をまるで、やるだけやって捨てる、人でなしみたいな。
まぁ、やるだけやったら大抵殺すのだけど。
それでも一応、身体を重ねた仲なら、それなりに覚えていると思うのだが。
あんな女性、全く記憶がない。見た目はなかなか好みだから、一度やったら忘れないず。
それが完全に見覚えがないとなれば、やはり俺が過去にヤり捨てた女ではないと思う。
…多分。
如何せん色んな女と寝てはポイ捨ての繰り返しなものだから。
しかも、俺を名指しではなく、ただ幹部を連れてこいと言うのも引っ掛かる。
一度やったなら、本名でなくても偽名くらいは名乗るのだが…。
ということは狙いは俺ではなく、『青薔薇連合会』の幹部ということか?
「…まぁ良い。話、聞いてあげようじゃないですか」
「ルレイアさん自らがですか?」
「俺は女性には優しいんでね。女性が拷問されてるのに耐えられないんですよ」
「…白々しいことを…」
ルルシーが横でぼそっと何かを呟いたが、聞こえない振りをして。
俺はあくまで、女性に優しい紳士のつもりだ。
ほら、一応生まれは貴族だし?
そんな訳で、幹部をご所望なら、聞いてみてあげるとしよう。
何が出てくることやら。
拷問室の中に入ると、むっとした淀んだ血の臭いがした。
『青薔薇連合会』の幹部に白昼堂々喧嘩を売って、タダで帰れるはずがないので。
悶絶しているところ悪いが、身柄を拘束、その後連行させて頂いた。
で、それからどうなるのかと言えば、まぁ言わなくても大体分かる。
「こんにちはー」
爽やかに地下に降りると、そこで見張りをしていた黒服がすっと頭を下げた。
別にそんなに畏まらなくても良いのに。俺の肩書きが肩書きだからなぁ。
「…彼女、どうです?頑張ってます?」
「はい。まだ…」
「はぁ。そりゃなかなか逸材ですねぇ」
「申し訳ありません」
「あなた方が悪いんじゃないですよ」
うちの拷問を受けてここまで頑張るとは、どうやらなかなかタフな女性であるようだ。
「完全に黙秘ですか?」
「いえ、それが…。幹部にしか話さない、と」
「ほう。俺を名指しですか?」
「ただ幹部とのみ…」
「ふーん…」
俺に個人的に恨みがあるということなのだろうか?
「やっぱりお前に捨てられた女じゃないのか?」
ルルシーは俺を軽蔑したような目で見る。酷い。
「失礼ですねー。俺が捨てるときはちゃんと円満に捨ててますって」
「捨ててる時点で円満じゃないだろ」
「後腐れないように始末してます~」
人をまるで、やるだけやって捨てる、人でなしみたいな。
まぁ、やるだけやったら大抵殺すのだけど。
それでも一応、身体を重ねた仲なら、それなりに覚えていると思うのだが。
あんな女性、全く記憶がない。見た目はなかなか好みだから、一度やったら忘れないず。
それが完全に見覚えがないとなれば、やはり俺が過去にヤり捨てた女ではないと思う。
…多分。
如何せん色んな女と寝てはポイ捨ての繰り返しなものだから。
しかも、俺を名指しではなく、ただ幹部を連れてこいと言うのも引っ掛かる。
一度やったなら、本名でなくても偽名くらいは名乗るのだが…。
ということは狙いは俺ではなく、『青薔薇連合会』の幹部ということか?
「…まぁ良い。話、聞いてあげようじゃないですか」
「ルレイアさん自らがですか?」
「俺は女性には優しいんでね。女性が拷問されてるのに耐えられないんですよ」
「…白々しいことを…」
ルルシーが横でぼそっと何かを呟いたが、聞こえない振りをして。
俺はあくまで、女性に優しい紳士のつもりだ。
ほら、一応生まれは貴族だし?
そんな訳で、幹部をご所望なら、聞いてみてあげるとしよう。
何が出てくることやら。
拷問室の中に入ると、むっとした淀んだ血の臭いがした。