The previous night of the world revolution
この女は、そのフランベルジュの従者なのか。
「主様は…あの事件の責任を取って、帝都を離れて郊外に移られてしまった。従者も全員辞めさせて…」
フランベルジュの従者だったという彼女は、泣きながらそう言った。
成程。それで『青薔薇連合会』の幹部を恨んでいると。
「お前達が、あそこまで事を大きくしなければ。お前達のせいで主様は、名誉を失われて…」
「はぁ、そうなんですか。そりゃまぁお気の毒様」
「っ、馬鹿にしてるのか!」
だって、俺そのとき、『青薔薇連合会』にはいなかった訳だし。
俺に言われても困る。
「私はお前達を絶対に許さない。主様の名誉は、私が…」
「…もう良いだろう、ルレイア」
ルルシーはうんざりしたような顔で俺を見た。
「マフィアに恨みを持ってる人間はいくらでもいる。それらをいちいち、全員相手にしていたらキリがない」
「…そうですねぇ」
「どうやら他の組織からの刺客という訳でもなさそうだし、この女は処分しても良いだろう」
ホルスターから拳銃を取り出すルルシーを、彼女は止めなかった。
「あぁ、殺せ。主様に仕えると決めた日から、その覚悟は出来ている」
射抜くような瞳には、彼女の強さが表れていた。
…これはもしかして、なかなかの上物ではないか?
「ちょっと待ってください、ルルシー」
「あん?」
「この女は、殺すには惜しい」
こういう女は、実にそそられる。
「…お前まさか」
「ふふ、済みませんルルシー。今夜のシチューはしばらくお預けです。また作ってくださいね」
ルルシーのシチューは残念だが、今はそれより美味しそうなものが目の前にある。
なら、まずはこっちを食べようじゃないか。
「この女は、俺がもらいます。一ヶ月も調教したら、身も心も生まれ変わるんじゃないですか?」
そのときが楽しみじゃないか。この高慢で誇り高い女を、何処まで堕落させられるか。
「…別に良いが、うっかり噛みつかれるなよ」
「俺がそんな素人に見えます?」
やるなら徹底的に、だ。
「お、お前…。何を、」
「あなたは、俺のものにします」
彼女の瞳に浮かんだ怯えに食らいつくように、俺は不敵に微笑んだ。
丁度、従順な『従者』が欲しかったところだ。
この女は、それに相応しい。
フランベルジュさん。あなたには悪いですけど、俺は今やこういう人間なんでね。
あなたの従者は、俺がもらいます。
「主様は…あの事件の責任を取って、帝都を離れて郊外に移られてしまった。従者も全員辞めさせて…」
フランベルジュの従者だったという彼女は、泣きながらそう言った。
成程。それで『青薔薇連合会』の幹部を恨んでいると。
「お前達が、あそこまで事を大きくしなければ。お前達のせいで主様は、名誉を失われて…」
「はぁ、そうなんですか。そりゃまぁお気の毒様」
「っ、馬鹿にしてるのか!」
だって、俺そのとき、『青薔薇連合会』にはいなかった訳だし。
俺に言われても困る。
「私はお前達を絶対に許さない。主様の名誉は、私が…」
「…もう良いだろう、ルレイア」
ルルシーはうんざりしたような顔で俺を見た。
「マフィアに恨みを持ってる人間はいくらでもいる。それらをいちいち、全員相手にしていたらキリがない」
「…そうですねぇ」
「どうやら他の組織からの刺客という訳でもなさそうだし、この女は処分しても良いだろう」
ホルスターから拳銃を取り出すルルシーを、彼女は止めなかった。
「あぁ、殺せ。主様に仕えると決めた日から、その覚悟は出来ている」
射抜くような瞳には、彼女の強さが表れていた。
…これはもしかして、なかなかの上物ではないか?
「ちょっと待ってください、ルルシー」
「あん?」
「この女は、殺すには惜しい」
こういう女は、実にそそられる。
「…お前まさか」
「ふふ、済みませんルルシー。今夜のシチューはしばらくお預けです。また作ってくださいね」
ルルシーのシチューは残念だが、今はそれより美味しそうなものが目の前にある。
なら、まずはこっちを食べようじゃないか。
「この女は、俺がもらいます。一ヶ月も調教したら、身も心も生まれ変わるんじゃないですか?」
そのときが楽しみじゃないか。この高慢で誇り高い女を、何処まで堕落させられるか。
「…別に良いが、うっかり噛みつかれるなよ」
「俺がそんな素人に見えます?」
やるなら徹底的に、だ。
「お、お前…。何を、」
「あなたは、俺のものにします」
彼女の瞳に浮かんだ怯えに食らいつくように、俺は不敵に微笑んだ。
丁度、従順な『従者』が欲しかったところだ。
この女は、それに相応しい。
フランベルジュさん。あなたには悪いですけど、俺は今やこういう人間なんでね。
あなたの従者は、俺がもらいます。