The previous night of the world revolution
…あの、偽善者共が。

「何処までも!いつまでも!俺の邪魔をする偽善者共め!犬みたいに馬鹿女に尻尾振ってるだけのクズ共の分際で、まだ俺の邪魔をする!忌々しい、忌々しい、あぁ忌々しい!全員殺してやりたい。尻尾を振るしか能がない畜生の癖に!俺に楯突くなんてあいつら何様のつもりだ。マフィアにエサをやるより前に、幼稚園から人生やり直せよ糞共がッ!!」

デスクを粉砕する勢いで、何度も何度も、派手な音を立てながら殴り続ける俺を、エーデルガルトは愕然と見つめていた。

「落ち着け、ルレイア」

ルルシーだけは、狂気している俺を見ても冷静だった。

「分かってたことだろ。愚痴なら後で散々聞いてやるから、今は仕事だ」

「…あぁ、あぁ、はい。そう。そうですね」

そう。落ち着け。まだ仕事は終わってない。

まずはそっちを済ませて、後でルルシーに一杯慰めてもらって、それから何人か女を壊れるまで抱き潰したら、多分落ち着くだろう。

「…それで、何で帝国騎士団のクズ共は、あなた達に協力を?」

「…」

あまりの恐怖で、エーデルガルトは言葉が出てこないようだった。

…あぁ、イライラする。

「早く喋れよ!!」

本気で腹が立ってそう叫ぶと、エーデルガルトはびくりとして、

恐る恐る、口を開き始めた。

「取り引き…取り引きしたんだ。『青薔薇連合会』を攻撃すれば資金援助をすると。帝国騎士団と協力して、『青薔薇連合会』を…」

「…そんな口車に乗った訳ですか?」

そんなの真っ赤な嘘だって、こいつら分からなかったのか?

「あれらはなぁ…。騎士団の糞共は、とんでもない嘘つきなんだ。信じちゃいけない。人間のクズ共なんだ。それなのにあんたら、あいつらを信じたんだ?」

だとしたら、度しがたい馬鹿だな、こいつら。

「厳密には、騎士団じゃない。もっと上…。王族に連なる貴族に勧誘されたんだ。だから信じた…」

「…貴族?その名前は?」

「クリュセイスって…」

その名前を聞いたとき、俺の中で怒りが爆発した。
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