The previous night of the world revolution

sideルルシー

ーーーーー…リビングでルレイア達がかき氷を食べている間。

俺とシュノは、キッチンで食器の片付けをしていた。

シュノは、ポテサラリベンジマッチが成功したのが余程嬉しいのか、にこにことご機嫌だった。

…彼女がこんなに嬉しそうなの、初めて見たな。

「…なぁ、シュノ。これからも料理…教えようか?」

「うん、お願い」

即答だし…。そんなに料理作りたいのか。

「今度は何を作りたい?」

「そうだなぁ…。ルレイアはポテトサラダの他に、何が好きなのかな」

…。

「…ルレイアが好きなものを作りたいのか?」

「?うん…」

…あくまでシュノが料理をするのは、ルレイアに食べさせる前提なんだな。

そもそもルレイアは、別にポテトサラダが大好きな訳ではないと思うのだが。『ポテサラーズ』が好きなだけで。

まぁ良いか。喜んで食ってたし。

「…分かった。ルレイアに今度、リクエスト聞いとく」

「うん」

…全くルレイアは、本当に魔性の男だ。

落とす必要のない人間まで、虜にしてしまうとは。

男が嫌いだと言っていたシュノが、男であるルレイアに対して、こんな風に嬉しそうに話すとは。

あいつには、それだけの魅力があるということなんだろうな。

最初、それに気づいたのは俺だけだったというのに。

そう思うと、ちょっと悔しい気もした。
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