The previous night of the world revolution
…その日から。

出来過ぎた話だとは思うが、俺に対するいじめは収まった。

今まで、俺がいじめられていることに対して、異を唱える者はいなかった。

それなのに、ルキハが現れた。

彼は本当に、警察に駆け込みかねない。

そうなれば、彼の言った通り…シューレン達の人生は終わりだ。

学生時代にそんな事件を起こした者を、帝国騎士団が重宝するはずがない。

最悪、騎士団に入ることすら出来ないだろう。

勿論実家からも勘当されるし、彼らは行き場を失って路頭に迷うことになる。

少し考えれば分かるはずのことに、ルキハに指摘されて初めて気づいたのだ。

それで、俺に対するいじめ行為は収まった。

仲良くすることは当然出来なかったが、お互いノータッチだった。

…こんな、簡単なことで。

俺は、暴力から解放されたのだ。
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