The previous night of the world revolution
…ルレイアが。

…女の人と歩いてた?

「…え。それ奴の日常でね?」

アリューシャ。日常言うな。

仕事だ、仕事。

「でも、でも、彼は今、その仕事はないはずって、アシュトーリアさん言ってたんだもの」

…わざわざアシュトーリアさんに確認したのか?

「仕事でなくてもさー。あいつキャバクラだのソープだの経営してるし、そこの嬢なんじゃね?別に恋人とかそういう訳じゃなくね?」

「仕事の一環ということも考えられるしね。その予定はなかったけど、ルレイアハーレムのメンバーに偶然鉢合わせたとか…」

あぁ。あいつのハーレム、三桁に迫るくらいの会員がいるからな。

街を歩いてたら偶然…ということは充分に有り得る。

「でも、ルレイア変な格好してたのよ」

「あいつが変な格好するのは日常でね?」

「日常言うなって…」

確かにそうではあるけれども。

そしてアリューシャも大概変な格好してるぞ。

「いつもは仕事用の黒い服着てるのに、今日は普段着みたいな格好してた」

「あぁ…あいつ今日、服買いに行ったんだよ。目立つからいつもの格好するなって、俺が言った」

と言うか、シュノの中では、普段のあの格好がルレイアの「普通」の格好になってるんだな。

明らかに普段の方が異常だと思うが。

「何で服なんて買いに行くの?あの子とデートするから?」

「…いや…」

お前とのデートの為なんだけど…。

…って、言って良いのだろうか?

「とにかく、大丈夫だってシュー公!あの女たらしが特定の女を恋人にするなんてこと考えられるか!?絶対ない!」

アリューシャがまた余計なことを言うので、後ろから手を回してアリューシャの脇腹をつねっておいた。

アリューシャはふひょっ!とか言ってたが、無視する。

「心配しなくて大丈夫だよ、きっと仕事だよ」

アイズが慰めるも、シュノは俯いたまま唇を噛み締めている。

ルレイアの奴、一体誰と遊んでたんだ?シュノというものがありながら。

今のあいつが、一人の恋人に操を立てるとは思えんのだが…。

…と、そこに。

「…あれ?皆さんお揃いで何やってるんですか?」

珍しく黒い服を脱いだ、件のルレイアが現れた。
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