The previous night of the world revolution
皆、無言なんだけど…。

俺はもしかしてこのあと、アリューシャに股間ぶち抜かれるのか?

やめて欲しいんですが。

「…やっぱりただの日常でねぇか!」

「だから言ったじゃない。仕事の一環だろうって」

「う、うん…。ルレイアの恋人じゃなかったんだね。良かった…」

「…そんなことだろうと思った」

ちょっとルルシー。そんなことだろうと思ってたなら、何で庇ってくれなかったのか。

「紛らわしい日常送ってんじゃねぇよ!」

「どういう言い掛かりですか!?」

俺は忠実にお仕事に勤しんでいただけだというのに。

それともこれは、日頃の行いということなのか?

とにかく、事情は何となく察した。

要するに、シュノさんが誤解したんだな?

俺に特定の恋人なんて…出来るはずがないというのに。

「用が済んだなら、ルレイアはとりあえずシャワーを浴びてこい。バイオテロだ」

「そうだそうだ。『事後』はフェロモン半端ないんだよお前は」

「酷い…」

服見せに来ただけなのに、股間はぶち抜かれそうになるわ、変な言い掛かりはつけられるわ、挙げ句さっさと出ていけと。

拗ねてやる。俺はもう拗ねてやるんだからな。

「…あぁ、そうだルレイア」

「はい?」

むくれながら、ルルシーの執務室を出ようとしたとき。

ルルシーに引き留められた。

「その服、似合ってると思うぞ」

「…」

…ルルシーって、本当惚れそうなくらい優しいな。

不本意ながら年増を抱いて、ちょっとブルーだった気分が、一気に高揚した。
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