The previous night of the world revolution

sideルレイア

ーーーーーー…俺は、目の前の男が言ったことが信じられなかった。

『青薔薇連合会』を排除する?帝国騎士団の『正義』?俺達が『悪』?

何だそれは。流行りの漫才か何かか。この男は帝国騎士団の制服を着た芸人か?

おかしくて、心からおかしくて、堪らなかった。

「あははははは!あなた、なんて面白いことを言うんですか?あはははは!」

俺は腹を抱えて笑った。こんなに面白いことは滅多にない。

間違いなく、今年一番笑ったに違いない。

笑われるとは思っていなかったらしく、彼はムッとしていた。

そうか、こいつか。見ない顔だと思っていたが、こいつが俺の後釜として四番隊の隊長になった、帝国騎士官学校出たての天才様か。

何のことはない。ただの世間知らずのお子様じゃないか!

こんな人間を隊長に据えるとは!帝国騎士団の先行きは真っ暗どころか、一歩先は崖っぷちだな!

俺も四番隊だったけど、こいつよりは優秀だと断言出来るぞ。

「全く帝国騎士団の無能共は、実力さえあれば精神障害者でも登用するんですねぇ」

「何っ…」

おっと。怒ったか?怒ったか?これくらいで。

こんなお子様が凄んだところで、ちっとも怖かないが。

俺は言ったよね?ルルシー。喧嘩はしない。…向こうから売ってこない限りは。

でも、もし売ってきたときは。

俺はにこにこと笑って、楽しそうに笑って。

それから。























「…やれるもんなら、やってみろよ」



絶対零度の声と眼光で、真っ向から対立した。






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