The previous night of the world revolution
いつまでも夜が続く訳ではない。それは分かる。

どんなに長く、暗い夜でも、いつかは明ける。

けれども、今、夜の中にいる人間が、全員揃って夜明けを迎えられるだろうか。

暗闇のうちに死ぬ者もいる。光を知らず、夜明けを焦がれながら、志半ばで倒れていく者もいる。

皆が、夜明けを迎えられる訳ではない。

なら、そういった者達の夜明けは何処にあるのだろう。

本当に、明けない夜はない、と言えるのだろうか。

そもそも、夜と朝をどう区別すれば良いのだろう。誰かにとっての夜はいつだって、誰かにとっての朝であるのだ。

それなら、一体夜明けとは何なのか。それは何処にあるのか。

誰かにとっての朝と夜は、誰がそうと決めるのか。

俺は今、夜にいるのか。朝にいるのか。

誰一人、答えを出すことなど出来ないのだ。

そうだとすれば…俺には、夜明けが分からない。

本当に、そんなものが、この世界に存在するのだろうか?




最近の俺は、そんなことをよく考える。





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