The previous night of the world revolution
完全に支配しきった訳ではないが、大きな決定をするときは必ず、うちにお伺いを立てるようになった。

天下の帝国騎士団が俺達のお膝元とは。冗談じゃないかと思えてくるな。

だが、残念ではないのだ。

奴らに真実を開示するなんて気が進まなかったが、まぁ結果オーライだ。

あの後、俺達は帝国騎士団側に指示し、洗いざらい事の次第を記者会見で語らせた。

これで帝国騎士団の株は急降下。来年度の帝国騎士官学校の入学者も激減だろうなぁ。

いやはや、愉快だ。この日、俺が秘蔵のワインを開けたのは言うまでもない。

最近ワイン開け過ぎだなぁ。まぁ、復讐完遂したんだから良いだろう。

落ちぶれた帝国騎士団の姿を見て、笑いが出てくるのだから…俺の人生も変わったことだ。

こんな人生も、楽しいじゃないか。

俺の人生の分岐は、いくつもあった。そのどれを選ぶかによって、大きく変わっていたことだろう。

もしかしたら、もっと良い人生を歩める選択肢もあったのかもしれない。

けれど、今の俺にはどうでも良いことだ。

俺は今、この人生が楽しいのだから。

胸を張って、生きてやるのだ。

全ての人間に。





これが、俺の人生なのだと。




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