The previous night of the world revolution
俺はそこで、様々なことを学んだ。

今まで、まともな教育など受けてこなかったから、学ぶことはいくらでもあった。

語学や数学、経済学などの一般教養のみならず。

それまで見よう見まねだった人の殺し方、騙し方、脅し方、等々。マフィアとして必要な知識を身に付けた。

アシュトーリアさんは、少しずつ学んでいけば良い、と言ってくれたが。

悠長なことはしていられなかった。俺は一刻も早く、組織の役に立ちたかった。

少しでも、恩を返したかったのである。

というのも、アイズレンシア…アイズの言った通りであったから。

この組織は、驚くほど身内に優しかった。

人に優しくされることに、最初は戸惑ったものだった。

そんなの、初めてだったのだから。

でもすっかりそれが当たり前になって、そして俺は、少しでもそれに応えたいと思った。

だから、毎日死物狂いで頑張った。

こうして俺は、『青薔薇連合会』に入って三年がたつ頃には…組織でもそれなりに優秀な功績をあげるほどに、成長した。
< 85 / 626 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop