センパイ。

月希side


ジリジリと照りつける太陽…。

あたしの1番嫌いな季節、夏がやってくる。

そして大嫌いなイベント、体育祭。


「月希ちゃん何出るの?」


え…?


この教室であたしに話しかける人なんて居ないはず。

どっかで見た顔…。


「あー!!!」

「へへっ、やっとわかってくれた?」


杏樹さんのバンドの璃空。


「ちなみに去年も同じクラスだった」

「知らなかった…」

「ガーン。ねぇ、障害物競走出ない?各クラス男女1人づつだってさ」

「えー、めんどくさい…」

「じゃあ走る?」

「絶対やだ」

「じゃあ決まり」


そう言って璃空は障害物競走の欄に名前を書いてしまった。
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