センパイ。
1
①
杏樹side
小さい背中に背負った大きなギター。
ウルフカットの襟足は脱色してある。
耳には沢山のピアス。
リップには1つ。
いつも1人で居るあの子。
「なーに見てんのっ」
「………っくりした、、」
俺らのいつもの溜まり場、空き教室の窓から外を眺めてると同じバンドのヴォーカル、六詩が驚かせて来た。
「あの子知ってる、俺」
六詩が言った。
「確かあの子シンガーソングライターで結構有名だよ、ほら」
そう言ってスマホの画面を見せて来た。
「これあの子のインスタ?」
「そう」
" ツキ " 名前の欄にはそう書かれていた。
「これ本名?」
「知らね、あの子俺の1個上だもん」
六詩の1個上ってことは高2か…
俺の1個下だな。
「ねー、早く行こうぜー」
教室のドアの前で俺らを呼ぶのは同じバンドの湊優。
「お前を待ってたんだよ!」
六詩が言う。
こうして俺らはいつもの練習スタジオへ向かった。
小さい背中に背負った大きなギター。
ウルフカットの襟足は脱色してある。
耳には沢山のピアス。
リップには1つ。
いつも1人で居るあの子。
「なーに見てんのっ」
「………っくりした、、」
俺らのいつもの溜まり場、空き教室の窓から外を眺めてると同じバンドのヴォーカル、六詩が驚かせて来た。
「あの子知ってる、俺」
六詩が言った。
「確かあの子シンガーソングライターで結構有名だよ、ほら」
そう言ってスマホの画面を見せて来た。
「これあの子のインスタ?」
「そう」
" ツキ " 名前の欄にはそう書かれていた。
「これ本名?」
「知らね、あの子俺の1個上だもん」
六詩の1個上ってことは高2か…
俺の1個下だな。
「ねー、早く行こうぜー」
教室のドアの前で俺らを呼ぶのは同じバンドの湊優。
「お前を待ってたんだよ!」
六詩が言う。
こうして俺らはいつもの練習スタジオへ向かった。