センパイ。

月希side


またあたしは塞ぎ込んでしまった。

部屋に閉じこもる日々。

仕事してる時は別の自分になったみたいで元気でいられる。

心配する母と父。

ごめんなさい。

そう思いながら腕を切り続ける日々。

杏樹さんは毎日家に来てくれた。


ブー。


ある日一通のショートメールが届いた。


" 六詩です "


ドクンッ。


胸が鳴った。

恐る恐るメールを開く。


" ごめんなさい。そういう目で見てた訳じゃなくて。俺もよくわかんねぇんだけど、月希があまりにも綺麗で…。あぁいうことをしてしまった。本当に申し訳ない。 "


わかってる。

六詩がそういう人じゃないことは。

でも怖いんだ。
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