センパイ。

月希side


新年度。

杏樹さんは大学生、あたしは高校3年生になった。

璃空とはまた同じクラス。

今日は日直。

あたしの背が小さくなかったら。

あたしが椅子から落ちそうになってなかったら。

きっと杏樹さんとの今はない気がする。

そして今は椅子に乗らなくても


「貸して」


こうして手伝ってくれる友だちもできた。


「璃空~、月希~、帰ろーぜ」


六詩と雫が来た。

みんなで学校を出ると門に杏樹さんが居た。


「杏樹さぁーん!!!」
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