最強皇女(別名・精霊姫)が恋をする
「・・・まぁ、というコトがあったんだよね」
「・・・」
ココ、どこ。
真っ白空間。
天井も床も奥行きもない、不思議な空間。
それと同時に黒い笑みが自分の口元に浮かぶのがが感じられる。
私は確かに死んだ。
未来ある美形ショタを助けたいい最期だったのに?
まだなんかあんの?あ?
いい感じに眠らせろ。
・・・っといけない。本音つい。
「私は死んで、その時の映像を見せられてるってコトでいいんですか?」
「うん、冷静だね。その通りだよ、椛虹。にしてもいいね、僕の補助天使にならない?ちなみに僕は神。名前は特にないかなあ」
成人位の優し気な顔立ちの青年。
美形少年の次は美形青年か。
しかも神ときた、ヤバい人?
「・・・まぁ天使のコトは断らせてもらって」
「なんで?僕椛虹の全部が欲しいのになぁ・・・?」
この年で僕って心は少年ですか、神SAMA。
いや、神は見た目とか関係ないんだな。
「どうしたら椛虹は僕の天使になってくれる?・・・そうだ」
なにかごそごそと服を漁る神。
「ん、あいてるね!椛虹、異世界に転生して!」
TENSEI。
「で、満足した人生だったら僕の天使になって?」
なるほど、そう来るか。
「いーですよ」
「やった!じゃあ満足できる条件をそろえよ・・・。顔は大事。家族と地位、周りの人もいい子だけをそろえよう。魔力と精霊王も・・・」
おうおう、すごい人間──かどうかはわからない──になりそうだ。
「じゃあ始めるよ、椛虹・・・」
体が足から感覚がなくなる。
どこか悲しげな・・・いや、神と目が合って、私は挑戦的な瞳を神に向けた。
ジュダイト・・・生きてるかな・・・。
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