最強皇女(別名・精霊姫)が恋をする
転生先って大事
神と別れてから初めて意識を取り戻す。
戻した、んだけど・・・。
「皇帝陛下!お生まれで御座います!」
「皇子か?皇女か?」
「・・・皇女殿下に御座います」
「そうか」
廊下から男女のやり取りが聞こえる。
皇帝陛下・・・?
って帝国の君主だよね?
おそらく私は今生まれたんだろうけど・・・なんで皇帝が立ち会ってんの?
「人払いを」
湯浴みを終えた私は母(仮)に抱かれている。
青色の髪に紫の瞳を下美女母(仮)である。
対して皇帝陛下と呼ばれる背の高い男性は。
銀色の髪に黄色の瞳をしたイケメンだ。
そして、2人を見た瞬間・・・私の頭の中に『なにか』が流れこんできた。
この女性は私の母であり、この国・・・スペッサルティン帝国の皇妃。
この男性は私の父であり、この国・・・スペッサルティン帝国の皇帝。
母の名はスカイラー、通称スカイ(父に限る)。
父の名はグラックス、通称ラック(母に限る)。
私の知らない情報。
あぁ・・・これも神からのプレゼントか。
私が実際に知らない、この世界のすべてが知識として頭に入ってきたようだ。
「大丈夫か、スカイ」
「えぇ、平気ですわ、陛下」
私、この国の皇女ってコトか・・・。
「ラックと呼んでくれていいのだぞ?」
「この子に会いに来たのでしょう?」
父が母に向けて笑みを浮かべ、母は微笑んで私を見る。
「おぉ、スカイと同じ紫の瞳か。だとしたら・・・」
「陛下、今回も無事皇族の証が引き継がれましたわ」
この国の皇族は国を継ぐ皇太子、皇太女の髪が銀髪なのだそう。
銀髪はこの世界でこの国の皇族だけらしく、私が銀髪じゃなかったら両親はまた子供を作らなければいけなかったそう。
・・・と私の知識が言っている。
「この子の名前はどうされます?陛下」
「そうだな・・・」
父はしばし悩んだ後、私を黄色の瞳でじっと見つめた。
「ツァヴェローズ。ツァヴェローズ・アシャム・スペッサルティンだ」
「先代皇妃様の名と国花ですわね」
先代皇妃の名はツァケラーネ。
スペッサルティン帝国の国花は薔薇。
「ヴェリー、ヴェリー・・・未来の女帝ですわね・・・」
「あぁ・・・近々国民に発表しよう」
よし、このままチート発覚無しで行こうじゃないか。
チーとすぎても人生満足できませんよー?
・・・時すでに遅し。
「陛下!」
「どうしたスカイ」
「この子・・・魔力量が・・・」
・・・あ、終わった。
「どれくらいあるのだ?」
「赤子は多くて約1リットル。そもそも魔力は魔力壺と呼ばれる体内の臓器に入っています。赤子の魔力壺はとても小さく、普通だったらコップ2杯分・・・でしょうか」
なるほどね・・・魔力壺か・・・。
「ですがヴィリーは・・・魔力を100分の1に圧縮し、小さい魔力壺に100リットルほどの魔力を入れています。それだけじゃありません。血管のようなもの・・・魔力管と呼びましょう。魔力管が血管と同じように体内を循環していますわ。そしてその魔力は魔力壺へ繋がっている・・・」
・・・なかなかにヤバそうだわ。
「なんと・・・規格外だな」
うっ・・・父の言葉が怖いです。
「魔力量は異常、美しい銀の髪につぶらな紫の瞳・・・愛らしい容姿。なんていい娘を持ったんだ、我たちは」
・・・おやぁ?親バカ発動ですかぁ?
「発表の準備をせねば。スカイ、すまない」
「いえ、かまいませんわ。ヴィリーの為ですもの」
「分かってくれて嬉しい。ヴィリーのためにも頑張ろう」
父は母の頭を軽く撫でて、部屋を出て行った。
「ヴィリー・・・私の可愛い子。この国唯一の皇族の子としては大変でしょうけど、・・・私たちはあなたを愛しているわ」
母の青髪が私の頬を撫でる。
「あら、眠いのね・・・おやすみなさい、ヴィリー」
段々瞼が重くなる。
精神大学生でも赤子の体には勝てないようだ。
母の子守唄を聞きながら、私は深い眠りの世界に落ちて行った。
戻した、んだけど・・・。
「皇帝陛下!お生まれで御座います!」
「皇子か?皇女か?」
「・・・皇女殿下に御座います」
「そうか」
廊下から男女のやり取りが聞こえる。
皇帝陛下・・・?
って帝国の君主だよね?
おそらく私は今生まれたんだろうけど・・・なんで皇帝が立ち会ってんの?
「人払いを」
湯浴みを終えた私は母(仮)に抱かれている。
青色の髪に紫の瞳を下美女母(仮)である。
対して皇帝陛下と呼ばれる背の高い男性は。
銀色の髪に黄色の瞳をしたイケメンだ。
そして、2人を見た瞬間・・・私の頭の中に『なにか』が流れこんできた。
この女性は私の母であり、この国・・・スペッサルティン帝国の皇妃。
この男性は私の父であり、この国・・・スペッサルティン帝国の皇帝。
母の名はスカイラー、通称スカイ(父に限る)。
父の名はグラックス、通称ラック(母に限る)。
私の知らない情報。
あぁ・・・これも神からのプレゼントか。
私が実際に知らない、この世界のすべてが知識として頭に入ってきたようだ。
「大丈夫か、スカイ」
「えぇ、平気ですわ、陛下」
私、この国の皇女ってコトか・・・。
「ラックと呼んでくれていいのだぞ?」
「この子に会いに来たのでしょう?」
父が母に向けて笑みを浮かべ、母は微笑んで私を見る。
「おぉ、スカイと同じ紫の瞳か。だとしたら・・・」
「陛下、今回も無事皇族の証が引き継がれましたわ」
この国の皇族は国を継ぐ皇太子、皇太女の髪が銀髪なのだそう。
銀髪はこの世界でこの国の皇族だけらしく、私が銀髪じゃなかったら両親はまた子供を作らなければいけなかったそう。
・・・と私の知識が言っている。
「この子の名前はどうされます?陛下」
「そうだな・・・」
父はしばし悩んだ後、私を黄色の瞳でじっと見つめた。
「ツァヴェローズ。ツァヴェローズ・アシャム・スペッサルティンだ」
「先代皇妃様の名と国花ですわね」
先代皇妃の名はツァケラーネ。
スペッサルティン帝国の国花は薔薇。
「ヴェリー、ヴェリー・・・未来の女帝ですわね・・・」
「あぁ・・・近々国民に発表しよう」
よし、このままチート発覚無しで行こうじゃないか。
チーとすぎても人生満足できませんよー?
・・・時すでに遅し。
「陛下!」
「どうしたスカイ」
「この子・・・魔力量が・・・」
・・・あ、終わった。
「どれくらいあるのだ?」
「赤子は多くて約1リットル。そもそも魔力は魔力壺と呼ばれる体内の臓器に入っています。赤子の魔力壺はとても小さく、普通だったらコップ2杯分・・・でしょうか」
なるほどね・・・魔力壺か・・・。
「ですがヴィリーは・・・魔力を100分の1に圧縮し、小さい魔力壺に100リットルほどの魔力を入れています。それだけじゃありません。血管のようなもの・・・魔力管と呼びましょう。魔力管が血管と同じように体内を循環していますわ。そしてその魔力は魔力壺へ繋がっている・・・」
・・・なかなかにヤバそうだわ。
「なんと・・・規格外だな」
うっ・・・父の言葉が怖いです。
「魔力量は異常、美しい銀の髪につぶらな紫の瞳・・・愛らしい容姿。なんていい娘を持ったんだ、我たちは」
・・・おやぁ?親バカ発動ですかぁ?
「発表の準備をせねば。スカイ、すまない」
「いえ、かまいませんわ。ヴィリーの為ですもの」
「分かってくれて嬉しい。ヴィリーのためにも頑張ろう」
父は母の頭を軽く撫でて、部屋を出て行った。
「ヴィリー・・・私の可愛い子。この国唯一の皇族の子としては大変でしょうけど、・・・私たちはあなたを愛しているわ」
母の青髪が私の頬を撫でる。
「あら、眠いのね・・・おやすみなさい、ヴィリー」
段々瞼が重くなる。
精神大学生でも赤子の体には勝てないようだ。
母の子守唄を聞きながら、私は深い眠りの世界に落ちて行った。