ショートケーキは恋の味。


***



あれから、着いた場所は、
寺川くんがよくいる調理室B。



「ぷはっ!」



長いこと、
口を覆われてた私は、まず息をしたんだけど。



その直後。



「...............っ、永倉、ごめん、」



私の目の前で、
眉を下げて、突然に謝ってくる寺川くん。



だけど...........................



「えぇと、なにがごめんなの?」



全く検討のつかない私は、
逆に寺川くんに尋ねると。



「へっ、は?永倉ってばかなの?」



目をまんまるくして、そう言う寺川くん。



「えっと、ほら、
寺川くんよりは頭悪いよ?」



(この前の小テスト、
寺川くん、満点だったもんね!)



そう心の中で自己解釈していると。


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