ショートケーキは恋の味。



「っ、俺が頑張れたのは、永倉のお陰だから」



急に言われたのはそんな言葉で。



私は、ショートケーキに、
フォークを入れる直前で、ピタッと止まると。



「私の、お陰...............?」



びっくりして、寺川くんの方を見た。



すると..............................



「っ、俺が試作で偶然作ったやつ、
勝手に〝カフェmi-to〟で出されて、
それを、偶然食ったのが永倉」



私の知らなかった事実を言う寺川くん。



「〜〜っ、いつの間にか、食べてたなんて、」



寺川くんが嫌がりそうなことを、
知らない間にしていたのが申し訳なくって。



頬が赤くなるのを感じながら、
とっさに、両手で隠した。


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