ショートケーキは恋の味。


「っ、永倉。口、あけて」



寺川くんのそんな声が聞こえてきて。



なにも疑わず素直に口を開けると。



「ん、むっ」



口の中に押し込まれた、甘いショートケーキ。



その味はやっぱり.....................



「...............っ、甘くて、美味しい、」



(これを食べられるだけで幸せだなぁ、)



そう心の中で思っていると。



「うん。俺にとって、恋はそんな感じ」

「そんな感じ?」



ショートケーキについての、説明?をしてくる寺川くん。



訳が分からなくて、寺川くんの顔を見てると。



「ショートケーキは恋の味だから、
俺の初恋の永倉に食べて欲しかったんだよ」



────まっすぐ私に伝えてくれる寺川くん。


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