Rescue Me
「うん……色々と心配かけちゃってごめんね。その、婚約者って言うのは私の勘違いで……。あれから色々あって……結局付き合うことにしたの」
昨晩彼に何度も名前を囁かれながら抱かれた事を思い出して、真っ赤になりながら説明した。
「そっかー。でも良かった。実は彼を見てて婚約者がいるってちょっと信じられなかったのよね。だって竹中さんとも話してたんだけど、桐生さんっていっつも蒼ちゃんの事目で追いかけてるの。きっと片時も目が離せないのね。それにね、彼、蒼ちゃんと話してる時すごく優しい顔をしてるの。羨ましいねーって皆で話してたんだよ」
──えっ、そうなの……?
何だか照れてしまい、顔を赤くしたまま俯いた。
「じゃあ、水樹さんには断っとくね。実は彼、蒼ちゃんの事すっかり気に入っちゃって……。また蒼ちゃんを含めた合コンしようって何度か誘われたんだけど──…」
「なるほど。俺の事をベラベラ喋ってたのは水樹の奴か」
突然背後から低い声がして慌てて振り向くと、そこにはいつの間にか社長が腕組みをして立っていた。
「やっぱりこの間合コンしたってのはKS IT Solutionsの奴らだったんだな。……水樹の奴左遷してやる……」
社長はぶつぶつと何だか恐ろしい事を呟いている。そんな彼を見て美穂さんが尋ねた。
「桐生さん、水樹さんの事知ってるの?」
「ああ、知ってるよ。あいつとは同時期に入社したんだ。ただ俺があいつの上司だった事とあいつが狙ってた女が俺の事を好きになって、いつも俺に対抗心を燃やしてたんだよ。……あのなぁ、言っとくがあいつ妻子持ちだぞ」
「はぁ!?」
私と美穂さんは思わず声同時に声をあげた。
昨晩彼に何度も名前を囁かれながら抱かれた事を思い出して、真っ赤になりながら説明した。
「そっかー。でも良かった。実は彼を見てて婚約者がいるってちょっと信じられなかったのよね。だって竹中さんとも話してたんだけど、桐生さんっていっつも蒼ちゃんの事目で追いかけてるの。きっと片時も目が離せないのね。それにね、彼、蒼ちゃんと話してる時すごく優しい顔をしてるの。羨ましいねーって皆で話してたんだよ」
──えっ、そうなの……?
何だか照れてしまい、顔を赤くしたまま俯いた。
「じゃあ、水樹さんには断っとくね。実は彼、蒼ちゃんの事すっかり気に入っちゃって……。また蒼ちゃんを含めた合コンしようって何度か誘われたんだけど──…」
「なるほど。俺の事をベラベラ喋ってたのは水樹の奴か」
突然背後から低い声がして慌てて振り向くと、そこにはいつの間にか社長が腕組みをして立っていた。
「やっぱりこの間合コンしたってのはKS IT Solutionsの奴らだったんだな。……水樹の奴左遷してやる……」
社長はぶつぶつと何だか恐ろしい事を呟いている。そんな彼を見て美穂さんが尋ねた。
「桐生さん、水樹さんの事知ってるの?」
「ああ、知ってるよ。あいつとは同時期に入社したんだ。ただ俺があいつの上司だった事とあいつが狙ってた女が俺の事を好きになって、いつも俺に対抗心を燃やしてたんだよ。……あのなぁ、言っとくがあいつ妻子持ちだぞ」
「はぁ!?」
私と美穂さんは思わず声同時に声をあげた。