Rescue Me
 「あぁっ……んんっ……」

 「蒼……俺に愛されて気持ちいい?今幸せ?」

 桐生さんはそう何度も囁きながら、私の肌に強く吸い付いてくる。

 彼は甘い声で啼き続ける私を射貫く様に見ながら、腰を力強く何度も波打つように私の奥に突き上げた。激しく快感を強いられて私は耐えきれなくなり、体を弓なりにしならせながら絶頂に達した。

 私の体は一気に収縮し彼を締め付ける。そんな私を彼はしばし堪能する様に顎を上げ目をきつく閉じた。

 「はぁっ……絶対に誰にも渡さない……」

 彼はそう唸る様に言うと、私の腰を持ち上げ更に密着させて再び激しく腰を動かし始めた。

 「……お願い……待って……!」

 まだ絶頂から降りきっていない私は必死に許しを請うものの、彼は私を更に追い上げる。彼が強引に注ぐ快感に耐えきれなくなり、再び激しく絶頂に達した。

 「お願い……桐生さん……もう…無理……」

 私の中で再び動き始めた桐生さんに息も絶え絶えに訴えると、彼は唇を寄せ熱く湿った吐息で私の耳をくすぐりながら甘える様に囁いた。

 「蒼……ゴムはずしたい……」

 「え……?」

 「ゴムはずして蒼の中に ──」

 ── はわわわっ、ちょっと待った!!

 私は白濁する意識の中から必死に浮上してくると、先ほどから少し暴走気味の桐生さんの腕を掴んだ。

 「だ、だめ……!」

 結婚の話さえも出てないのに、一体彼は何を考えて……。

 すると桐生さんは苦しそうに眉根を寄せると、私を強く抱きしめた。

 「もう待てない。蒼を自分のものにして俺から離れられない様にしたい。名前も俺の名前にして俺の指輪をはめて、俺の子供も孕ませて蒼が俺のだって世界中に見せつけてやりたい。不安なんだ。こんな夜遅くまで仕事している俺に愛想をつかせて他の男の所に行くんじゃないかって……」

 これは何か新手のプロポーズなのかと思いながらも、私は彼を心配して見つめた。
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