Rescue Me
不安を抱えながらも、久我さんと一緒に目的のフレンチレストランに着く。私は中に入るとざっと店内を見回した。
店内はとてもモダンでおしゃれなデザインになっていて、大きなガラス張りの窓からは外の景色が一望できる。今は夜なので店内は少し落ち着いた薄暗さはあるものの、夜景が綺麗に見えていて、日中はおそらく日の光が差し込んで明るいに違いない。
「とてもいい雰囲気でいいと思います。個室で行う接待よりも、女性と一緒ならこういうオープンなおしゃれな感じの場所がいいと思います」
そう適当に言ってさっさと帰ろうとすると、お店のスタッフがやってきた。
「2名様ですか?ご予約はされていますか?」
「はい。七時に予約している久我です」
── ……はい……?
私は目を見開いて久我さんを見た。
「私、レストランを“ただ”見るだけですよね、って聞きましたよね?」
「そんな食べてみないと接待に相応しいかわからないだろ?」
「でも私早く帰らないと──…」
「わかってる。でも少しでもいいから食べて帰れ。そんな不健康そうな顔して最近ちゃんと食べて寝てるのか?」
久我さんは私の顔を覗き込んだ。
「ずっと落ち込んでて見てるのも辛かったよ。とにかく前菜だけでもいいから食べて」
久我さんは私の頭をまるで子供の様によしよしと撫でた。そして私に店員の後に続く様にとジェスチャーをした。私は大きくため息をつきながら、案内されるテーブルへと歩いた。
店内はとてもモダンでおしゃれなデザインになっていて、大きなガラス張りの窓からは外の景色が一望できる。今は夜なので店内は少し落ち着いた薄暗さはあるものの、夜景が綺麗に見えていて、日中はおそらく日の光が差し込んで明るいに違いない。
「とてもいい雰囲気でいいと思います。個室で行う接待よりも、女性と一緒ならこういうオープンなおしゃれな感じの場所がいいと思います」
そう適当に言ってさっさと帰ろうとすると、お店のスタッフがやってきた。
「2名様ですか?ご予約はされていますか?」
「はい。七時に予約している久我です」
── ……はい……?
私は目を見開いて久我さんを見た。
「私、レストランを“ただ”見るだけですよね、って聞きましたよね?」
「そんな食べてみないと接待に相応しいかわからないだろ?」
「でも私早く帰らないと──…」
「わかってる。でも少しでもいいから食べて帰れ。そんな不健康そうな顔して最近ちゃんと食べて寝てるのか?」
久我さんは私の顔を覗き込んだ。
「ずっと落ち込んでて見てるのも辛かったよ。とにかく前菜だけでもいいから食べて」
久我さんは私の頭をまるで子供の様によしよしと撫でた。そして私に店員の後に続く様にとジェスチャーをした。私は大きくため息をつきながら、案内されるテーブルへと歩いた。