Rescue Me
「一体最近どうしたんだ?なんか悩みでもあるのか?」
久我さんは向かいに座りながら、私を気遣うように見た。その質問には黙ったままで、とりあえず話題を変えようとした。
「久我さんは秘書の仕事好きですか?そのうち秘書検定一級を取ろうとか考えてますか?」
昨夜結城さんから気を紛らわす為に、ズンバにするか秘書検定を勉強するか考えていた事を急に思い出した。
「そうだな……。秘書は好きと言うか今は会社がどの様に経営されているのか勉強してる感じかな。こうして秘書として重役の下で働いた経験を生かして、いつか自分の会社を経営したいんだ」
そう恥ずかしそうに含羞む久我さんを、少し驚いたように見た。まさか彼がそんな事を考えているとは思いもしなかった。
「でも会社を経営するってすごく大変な事ですよね……」
私は今朝の疲れ切った桐生さんを思い浮かべた。
「確かにそうかもしれないけど、人生何事もチャレンジだろ。やってみなきゃわからない」
そう言って楽しそうに笑う久我さんを何となく桐生さんに似ているなと思ってしまう。
私達のテーブルからパーティションで区切られ見えない位置にあるテーブルに、ビジネスマンらしき人が何人か連れ立って座る気配がした。
私はとりあえず久我さんとの会話を少し中断し、メニューを見る事にする。
パーティションの向こう側では数名の男性が談笑していて、時折女性の笑い声も聞こえる。何となくその女性の声に聞き覚えがあり注意しながら聞いていると、空耳か「桐生さん」と言う声も聞こえる。
思わずメニューから顔を上げると、パーティションの向こう側に全神経を集中させた。
久我さんは向かいに座りながら、私を気遣うように見た。その質問には黙ったままで、とりあえず話題を変えようとした。
「久我さんは秘書の仕事好きですか?そのうち秘書検定一級を取ろうとか考えてますか?」
昨夜結城さんから気を紛らわす為に、ズンバにするか秘書検定を勉強するか考えていた事を急に思い出した。
「そうだな……。秘書は好きと言うか今は会社がどの様に経営されているのか勉強してる感じかな。こうして秘書として重役の下で働いた経験を生かして、いつか自分の会社を経営したいんだ」
そう恥ずかしそうに含羞む久我さんを、少し驚いたように見た。まさか彼がそんな事を考えているとは思いもしなかった。
「でも会社を経営するってすごく大変な事ですよね……」
私は今朝の疲れ切った桐生さんを思い浮かべた。
「確かにそうかもしれないけど、人生何事もチャレンジだろ。やってみなきゃわからない」
そう言って楽しそうに笑う久我さんを何となく桐生さんに似ているなと思ってしまう。
私達のテーブルからパーティションで区切られ見えない位置にあるテーブルに、ビジネスマンらしき人が何人か連れ立って座る気配がした。
私はとりあえず久我さんとの会話を少し中断し、メニューを見る事にする。
パーティションの向こう側では数名の男性が談笑していて、時折女性の笑い声も聞こえる。何となくその女性の声に聞き覚えがあり注意しながら聞いていると、空耳か「桐生さん」と言う声も聞こえる。
思わずメニューから顔を上げると、パーティションの向こう側に全神経を集中させた。