Rescue Me
「見せてみろ」
桐生さんは私の腕の中から子猫を持ち上げると、ミーと鳴いている子猫の状態をチェックした。
「……ずぶ濡れだが大丈夫そうだな。お腹は空かせてるかもしれないが元気そうだ。今日は無理だが明日佳奈さんがいつも使ってる獣医に診てもらおう」
そう言って私の腕の中に子猫を戻すと「しっかり持ってろ」と言って、ずぶ濡れの私の膝の裏に腕を入れると子猫ごと抱き上げた。
「蒼の怪我の手当てをしてくれてありがとう」
桐生さんは久我さんにそう言うと、彼を背後に残し道路脇に止めてあった車に向かって歩いた。
「ありがとう……桐生さん」
小さい声でお礼を言うと、彼は黙ったまま腕に力を入れぎゅっと彼の胸に抱き寄せた。
その後マンションに着き濡れた服を着替えると、美穂さんに連絡して子猫の世話の仕方を教えてもらう。
桐生さんに色々と買ってきてもらいミルクや子猫用のキャットフードをあげて世話をした後、空き箱の中に何枚か新聞紙を重ね、いらないひざ掛けを敷いて子猫を置いた。
その夜、桐生さんと一緒にベッドに入りながら、私は隣に置いたダンボール箱の中でスヤスヤと眠っている子猫を見た。
「大丈夫かな……」
「……多分大丈夫だろう」
桐生さんはそう言うと上掛けを私にかけ、そして後ろからぎゅっと抱き寄せた。
私達の間には話し合わなければならない問題が山積みになっている。しかし疲れ切ってとにかく休みたい私は寝返りを打つと桐生さんに擦り寄った。
彼はそんな私の額にキスすると腕を回し私を再び抱き寄せた。彼の逞しい腕と温かい体温、そして安心するような優しい匂いに包まれながら、私はゆっくりと目を閉じた。
桐生さんは私の腕の中から子猫を持ち上げると、ミーと鳴いている子猫の状態をチェックした。
「……ずぶ濡れだが大丈夫そうだな。お腹は空かせてるかもしれないが元気そうだ。今日は無理だが明日佳奈さんがいつも使ってる獣医に診てもらおう」
そう言って私の腕の中に子猫を戻すと「しっかり持ってろ」と言って、ずぶ濡れの私の膝の裏に腕を入れると子猫ごと抱き上げた。
「蒼の怪我の手当てをしてくれてありがとう」
桐生さんは久我さんにそう言うと、彼を背後に残し道路脇に止めてあった車に向かって歩いた。
「ありがとう……桐生さん」
小さい声でお礼を言うと、彼は黙ったまま腕に力を入れぎゅっと彼の胸に抱き寄せた。
その後マンションに着き濡れた服を着替えると、美穂さんに連絡して子猫の世話の仕方を教えてもらう。
桐生さんに色々と買ってきてもらいミルクや子猫用のキャットフードをあげて世話をした後、空き箱の中に何枚か新聞紙を重ね、いらないひざ掛けを敷いて子猫を置いた。
その夜、桐生さんと一緒にベッドに入りながら、私は隣に置いたダンボール箱の中でスヤスヤと眠っている子猫を見た。
「大丈夫かな……」
「……多分大丈夫だろう」
桐生さんはそう言うと上掛けを私にかけ、そして後ろからぎゅっと抱き寄せた。
私達の間には話し合わなければならない問題が山積みになっている。しかし疲れ切ってとにかく休みたい私は寝返りを打つと桐生さんに擦り寄った。
彼はそんな私の額にキスすると腕を回し私を再び抱き寄せた。彼の逞しい腕と温かい体温、そして安心するような優しい匂いに包まれながら、私はゆっくりと目を閉じた。