Rescue Me
第3章
「うわー。美味しそう。これ食べるの久しぶり」
私は注文した生春巻きとフォーを目の前に、思わず声をあげた。ニューヨークにいた頃はピザの他によくこれとメキシコ料理を食べたのを思い出す。
「美味しいよねー。このピーナッツソース」
今日は経理の姫野さんの他に事務の立花さんと日向さんが一緒だ。皆でフォーの中にバジルやもやしなど色々な野菜やハーブを入れながらお喋りをする。
「七瀬さん、お仕事どうですか?」
立花さんがフォーを食べながら私に尋ねた。
「そうですね。だいぶ慣れてきました。八神さんと五十嵐さんがとても親切に教えてくれるし、社長も私にとても良くしてくれますし」
生春巻きにピーナッツソースを付けるとかぶりついた。爽やかなハーブの味や中に巻かれているエビがこのソースにマッチしていて美味しい。
「そっかー。実は皆で今度の秘書はどんな人になるのかって結構話題になってたの」
「そうなんですか?……あの、前の秘書の方はどうして突然辞められたんですか?」
実はこの会社で長続きしない秘書の話が前から気になっていた。
「前勤めてた相楽さんなんだけどね、ほら、うちの社長ってあの通りの容姿でしょう?しかも仕事してる時なんて男の色気を漂わせてるじゃない。だから社長にすっかり夢中になっちゃったのよ」
── あーなるほど……
私はフォーを食べながら、容姿端麗な桐生社長を思い浮かべた。初日に感じた私の勘は正しかったようだ。
「それで朝から晩まで色目使われて社長もどうしていいか困ってた感じだったんだけど、ある日西園寺さんが会社にやって来て社長のことで大げんかになったのよ」
西園寺さん……。私は桐生さんに頻繁に電話をかけてくる女性を思い出した。
「あー、そうそう。あの西園寺さんねー」
立花さんの話を聞いていた日向さんが意味ありげににやにやした。
私は注文した生春巻きとフォーを目の前に、思わず声をあげた。ニューヨークにいた頃はピザの他によくこれとメキシコ料理を食べたのを思い出す。
「美味しいよねー。このピーナッツソース」
今日は経理の姫野さんの他に事務の立花さんと日向さんが一緒だ。皆でフォーの中にバジルやもやしなど色々な野菜やハーブを入れながらお喋りをする。
「七瀬さん、お仕事どうですか?」
立花さんがフォーを食べながら私に尋ねた。
「そうですね。だいぶ慣れてきました。八神さんと五十嵐さんがとても親切に教えてくれるし、社長も私にとても良くしてくれますし」
生春巻きにピーナッツソースを付けるとかぶりついた。爽やかなハーブの味や中に巻かれているエビがこのソースにマッチしていて美味しい。
「そっかー。実は皆で今度の秘書はどんな人になるのかって結構話題になってたの」
「そうなんですか?……あの、前の秘書の方はどうして突然辞められたんですか?」
実はこの会社で長続きしない秘書の話が前から気になっていた。
「前勤めてた相楽さんなんだけどね、ほら、うちの社長ってあの通りの容姿でしょう?しかも仕事してる時なんて男の色気を漂わせてるじゃない。だから社長にすっかり夢中になっちゃったのよ」
── あーなるほど……
私はフォーを食べながら、容姿端麗な桐生社長を思い浮かべた。初日に感じた私の勘は正しかったようだ。
「それで朝から晩まで色目使われて社長もどうしていいか困ってた感じだったんだけど、ある日西園寺さんが会社にやって来て社長のことで大げんかになったのよ」
西園寺さん……。私は桐生さんに頻繁に電話をかけてくる女性を思い出した。
「あー、そうそう。あの西園寺さんねー」
立花さんの話を聞いていた日向さんが意味ありげににやにやした。