Rescue Me
「あの、西園寺さんって……?」
「七瀬さんは知らないかもしれないけど、社長の許嫁らしいのよ。それで会社に以前よく来てたの。時々外で社長が出て来るのを待ってた時もあるし」
── ふーん、許嫁がいるのか。まぁお金持ちだしあの容姿だしね。
私は桐生社長の明かされるプライベートな話に興味深々で耳を傾ける。
「それで、西園寺さん、相楽さんが社長に言い寄ってるってブチ切れちゃって二人で大喧嘩になったのよ。それを外出先から帰ってきた社長に見られて……。まぁあれはかなりの大騒動だったわよね」
立花さんと姫野さんが日向さんの話にクスクスと思い出し笑いをした。
「まぁ、彼女すごいよね。あの騒動以来しばらく来てないけど、許嫁とはいえ普通あんなに頻繁に会社まで来ないでしょ。七瀬さんも気をつけたほうがいいよ」
いつも電話で話す西園寺さんを脳裏に思い浮かべる。彼女に実際会った事はないけど、声はわりと甲高くどちらかというと大人の女性というよりは若い女の子の様な声をしている。
彼女の馴れ馴れしい話し方に、てっきり社長の親戚の子かと思っていたけど婚約者だとは思わなかった。でも気性の荒そうな彼女に目をつけられて、また会社を辞めるような羽目にはなりたくない。
「でも七瀬さんなら大丈夫なんじゃない?ほら、今までの秘書と全然違うし」
姫野さんは視線を私を頭の天辺からつま先まで走らせた。
「あの、悪い意味に捉えないでね。七瀬さんて今までの秘書と比べるとちょっと控えめなのよ。社長にも全然興味なさそうだし。だから七瀬さんのスキルとその姿を見て、秘書にぴったりだと思ったんだと思うのよ」
「七瀬さんは知らないかもしれないけど、社長の許嫁らしいのよ。それで会社に以前よく来てたの。時々外で社長が出て来るのを待ってた時もあるし」
── ふーん、許嫁がいるのか。まぁお金持ちだしあの容姿だしね。
私は桐生社長の明かされるプライベートな話に興味深々で耳を傾ける。
「それで、西園寺さん、相楽さんが社長に言い寄ってるってブチ切れちゃって二人で大喧嘩になったのよ。それを外出先から帰ってきた社長に見られて……。まぁあれはかなりの大騒動だったわよね」
立花さんと姫野さんが日向さんの話にクスクスと思い出し笑いをした。
「まぁ、彼女すごいよね。あの騒動以来しばらく来てないけど、許嫁とはいえ普通あんなに頻繁に会社まで来ないでしょ。七瀬さんも気をつけたほうがいいよ」
いつも電話で話す西園寺さんを脳裏に思い浮かべる。彼女に実際会った事はないけど、声はわりと甲高くどちらかというと大人の女性というよりは若い女の子の様な声をしている。
彼女の馴れ馴れしい話し方に、てっきり社長の親戚の子かと思っていたけど婚約者だとは思わなかった。でも気性の荒そうな彼女に目をつけられて、また会社を辞めるような羽目にはなりたくない。
「でも七瀬さんなら大丈夫なんじゃない?ほら、今までの秘書と全然違うし」
姫野さんは視線を私を頭の天辺からつま先まで走らせた。
「あの、悪い意味に捉えないでね。七瀬さんて今までの秘書と比べるとちょっと控えめなのよ。社長にも全然興味なさそうだし。だから七瀬さんのスキルとその姿を見て、秘書にぴったりだと思ったんだと思うのよ」