Rescue Me
第7章
「こんな素敵なところがあるんですね」
私は窓から見える美しい夜景に感嘆の溜息を漏らした。
今日はボルダリングをした後、社長と一緒にホテルの最上階のレストランで夕食を取ることにした。ここは美味しいパエリアで有名なスペイン料理店で私の為に彼がわざわざ予約をとってくれた。
「どうだった?ボルダリングを初めてやってみて」
「思ったよりも集中力と頭を使うんだという事がよくわかりました」
私は笑いながら社長に答えた。
「そうだな。考え過ぎで壁に張り付いたまましばらく動けなかったもんな」
社長も笑いながらワインを一口飲んだ。
「考え過ぎじゃなくてただ初心者だからコツが掴めなかっただけです!」
私は顔を赤くすると社長を軽く睨んだ。
「七瀬さんはすごい慎重だな。何ていうか石橋を叩いて渡るタイプだな」
「社長は迷わずどんどん上に登っていきますよね。下から見ててハラハラしました。」
パエリアを食べながら、社長の登っていく姿を思い出した。
彼はかなりの上級者で、どんな壁も難なく登っていく。果敢に挑戦して登っていくその姿は彼の性格を良く表していてとてもかっこいい。
「登る前にまずホールドの位置などを確認してルートのシミュレーションを頭で思い描くんだ。そうして登ると途中で迷う事が少なくなる」
「そうなんですね。もう一度やってみようかな」
登りきった時の達成感を思い出す。
一つ一つ挑戦してそれを全て成し遂げた時の清々しさと、頂上まで登りつめて下を見た時に、社長やインストラクターが私に拍手を送ってくれた時の嬉しさが忘れられない。
「きっと七瀬さんならできる。そうやって一つ一つ色々な事に挑戦して苦手な事を克服するともっと視野が広がる。次はどんな事にチャレンジしたい?」
── どんな事かぁ。なんだろう?
うーんとしばし考える。自分の苦手な事……。何か自分の殻を突き破るもの……。それはおそらくこの内向的な性格かもしれない。
私は窓から見える美しい夜景に感嘆の溜息を漏らした。
今日はボルダリングをした後、社長と一緒にホテルの最上階のレストランで夕食を取ることにした。ここは美味しいパエリアで有名なスペイン料理店で私の為に彼がわざわざ予約をとってくれた。
「どうだった?ボルダリングを初めてやってみて」
「思ったよりも集中力と頭を使うんだという事がよくわかりました」
私は笑いながら社長に答えた。
「そうだな。考え過ぎで壁に張り付いたまましばらく動けなかったもんな」
社長も笑いながらワインを一口飲んだ。
「考え過ぎじゃなくてただ初心者だからコツが掴めなかっただけです!」
私は顔を赤くすると社長を軽く睨んだ。
「七瀬さんはすごい慎重だな。何ていうか石橋を叩いて渡るタイプだな」
「社長は迷わずどんどん上に登っていきますよね。下から見ててハラハラしました。」
パエリアを食べながら、社長の登っていく姿を思い出した。
彼はかなりの上級者で、どんな壁も難なく登っていく。果敢に挑戦して登っていくその姿は彼の性格を良く表していてとてもかっこいい。
「登る前にまずホールドの位置などを確認してルートのシミュレーションを頭で思い描くんだ。そうして登ると途中で迷う事が少なくなる」
「そうなんですね。もう一度やってみようかな」
登りきった時の達成感を思い出す。
一つ一つ挑戦してそれを全て成し遂げた時の清々しさと、頂上まで登りつめて下を見た時に、社長やインストラクターが私に拍手を送ってくれた時の嬉しさが忘れられない。
「きっと七瀬さんならできる。そうやって一つ一つ色々な事に挑戦して苦手な事を克服するともっと視野が広がる。次はどんな事にチャレンジしたい?」
── どんな事かぁ。なんだろう?
うーんとしばし考える。自分の苦手な事……。何か自分の殻を突き破るもの……。それはおそらくこの内向的な性格かもしれない。