Rescue Me
千歳さんが一番奥の部屋を開けると、ちょっとしたオフィスのようなスペースがあって、何人かのボランティアが働いている。颯人はその中に蒼を見つけた。
「社長……」
蒼が驚いたように颯人を見た。
「こちら蒼ちゃんとこの社長さん、桐生さんです。この団体のことについて知りたいそうなの。是非教えてあげてね。竹中さん、確かうちの団体のパンフレットか何かあったわよね。それも見せてあげてちょうだい。蒼ちゃん、良かったら社長に説明して色々見せてあげて」
竹中さんが颯人に資料やこの団体のステッカーなどを持って来てくれ、蒼がその中に書いてある内容を説明する。
そんな彼女をじっとみるが、相変わらず颯人とは距離を置き、すっかり心を閉ざしている。颯人があれだけ辛抱強く彼女の心を開く努力をしたのがすっかり水の泡だ。
「突然来て悪かったな。風邪は大丈夫なのか?」
颯人は心配して彼女の顔を覗き込んだ。気のせいか顔色が悪く元気もない。
「……大丈夫です」
そう言った声も何となく鼻声で、颯人は眉間に皺を寄せた。
その後、蒼は淡々とこの団体の説明をして、最後に昨日保健所から保護されたという犬を何匹か見せてくれた。
「社長……」
蒼が驚いたように颯人を見た。
「こちら蒼ちゃんとこの社長さん、桐生さんです。この団体のことについて知りたいそうなの。是非教えてあげてね。竹中さん、確かうちの団体のパンフレットか何かあったわよね。それも見せてあげてちょうだい。蒼ちゃん、良かったら社長に説明して色々見せてあげて」
竹中さんが颯人に資料やこの団体のステッカーなどを持って来てくれ、蒼がその中に書いてある内容を説明する。
そんな彼女をじっとみるが、相変わらず颯人とは距離を置き、すっかり心を閉ざしている。颯人があれだけ辛抱強く彼女の心を開く努力をしたのがすっかり水の泡だ。
「突然来て悪かったな。風邪は大丈夫なのか?」
颯人は心配して彼女の顔を覗き込んだ。気のせいか顔色が悪く元気もない。
「……大丈夫です」
そう言った声も何となく鼻声で、颯人は眉間に皺を寄せた。
その後、蒼は淡々とこの団体の説明をして、最後に昨日保健所から保護されたという犬を何匹か見せてくれた。