満月の誘惑



小さい頃から活発に動き回り、好奇心旺盛で明るい性格な私と正反対の雰囲気で、口数も少なく謎が多い男性。


髪は天然パーマなのかクルクルというよりボサボサ。
そして特に気になる、顔や服の隙間から見える体には無数の傷がある。




「佃荘司。農作業はしたことがなく、一から教えてもらえると助かる」


「月城柚葉と申します。旦那様に家に入っていただけて、大変嬉しく思います。手取り足取り教えますから、よろしくお願いします。では、お茶を淹れてきますね」



台所に戻り、やかんに入れたお湯が熱いのを確かめて、お茶っ葉を急須に入れ、お湯をゆっくり入れる。


お母様が台所にやって来ると、私を見て焦って話しかけて来た。


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