俺の女

『……』

+「…家族みたいでえぇなぁ。心が和む…。」

「そーっすね。」





諒弥と美蘭は、顔を見合わせて微笑む。


そんな2人を見て、医者も笑顔を見せた。





+「さて…では私はこれで失礼するわな。」

『わざわざすぃませんでした!!』

+「えぇよ。彼女の様態が悪化したりした場合は病院に来てな。」

『はいっ…わかりました。』

+「あと、お金はいいから」





道具を片付けながら、スラッと言う医者。


それを聞いて露骨に驚く美蘭。





『えッ?そんな…』

+「君達若者の心の優しさを見れて…それで充分さ。お大事に。」

『あ…ありがとぅございました!』





医者が笑顔で手をあげて、車に乗って見えなくなったのを見ながら、諒弥が呟く。





「えぇ人やなw」

『…ほんまに。』





医者の帰る姿を見送って、家に入り、美蘭が恋嘩のいる部屋に戻った。
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