俺の女
『やばッ…!!!』
さっきよりも体温が熱い。
急いで体温計で計る。
『…39.3!!!』
『うそやぁ…』
『氷氷…って…溶けてる!!!』
長時間置いてあった氷はすでに溶けていた。
枕元にあった水枕も、もう温くなってしまっている。
『水枕もあかんッ…どぅしよう…』
『大丈夫やで…気にしんとって?』
『何ゆーてんのよ!!!』
アクエリも水も全て冷蔵庫の中。
だが冷蔵庫がこの部屋にあるはずがない。
『………』
『…ッはぁ〜…』
『…恋嘩。1人で居れる?』
…美蘭は、少し考えて、ドアを見つめながら恋嘩に言った。
その言葉と目線で、なにか感づいた恋嘩が美蘭の服を引っ張る。
『―――ッ!!!あかんよ美蘭!今出たらッッッ…ケホッ!ケホッ!』
『でも…行かな…』
『美蘭!!!』
今の恋嘩の手には力がなく、あっけなく美蘭は恋嘩の手をすり抜けて、ドアの鍵を開けて出て行ってしまった。