俺の女
ピッ…
『もーしもーしw』
「おッw姫ぇーw」
電話の向こうでした声に、テンションが上がる慚。
それを聞いて、傍にいた仲間も身を乗り出して慚の携帯に手を伸ばす。
「何ッ?!姫?!」
「貸せッ!!!」
「触んなバーカ!!!」
携帯を奪おうとする瞋と聖を、うっとうしそうに突き放す慚。
『あははw楽しそうやなぁーw』
「ははッw姫はそっちどぉやー?」
『今授業抜けてるぅー(笑)』
「俺らも!!!」
『あはは(笑)やっぱり?あっ…じゃー愁洩と代わるなぁw』
「ありがとーw」
『はぃw』
「サンキュw…おーもしもしー?」
恋嘩から携帯を受け取って、愁洩が話し始める。
仲間と喋って、ちょっとテンションの上がる恋嘩。
『♪』
「「―――おぃ。」」
『???誰…?』
…そのとき、誰かが恋嘩を呼び止めた。
恋嘩が辺りを見まわすと…カズの姿が―――――
『………もぉ〜…』
恋嘩がしぶしぶカズの元に行く。
…このとき、カズの傍になんて行かなかったら…
愁洩にくっついてたら…
あんなことにはならんかったんかな。
恋嘩はカズの前に立って、カズを睨みつけて言った。
『もぅ関わらんといてってゆーたん……あたしには彼氏いるんやから!!!』
「「だから?」」
『!!』
「「俺さ…すっげぇ喧嘩強ぇダチいんねんなー」」
『!!!』