俺の女


「おぅwじゃーなぁw」





ピッ…



愁洩が電話を切ると、暗い顔をした恋嘩が目の前に立っていた。





『…………』

「???どーした?(笑)」

『………別…れて…』





…恋嘩の口から出た、消えるような小さな声。


その言葉に耳を疑い、もう一度聞き返す…





「………………は?」

『あたしとッ…別れ……て…?』

「…はぁ?何ゆーてんねん……冗談やろ?」

『……ごめんな。』





恋嘩は、愁洩の前から走り出した。



―――愁洩には、わけがわからなかった。





何ゆーとんねん……あいつ…





「おぃ!!!ちょッ…待てよ恋嘩!!!」






恋嘩は走って教室に戻った。




ガラララッ





勢いよくドアを開け、全員の目が恋嘩に集中する。






「「おー?」」





先生も授業の手を止めた。





『あw帰ってきたw』





ガタガタ…




先生の声にも、美蘭の声にも反応せずに、恋嘩は帰る準備をし始める。



その動作を不審に思う諒弥と美蘭。





「???」

『…恋嘩?』


『………』





恋嘩は、そのまま無言で教室を出ようとした。



その時、愁洩が追いついて、恋嘩の両肩を掴んだ。





「恋嘩!!!どーゆーことやねん!!!説明しろ!!!」

『………ごめん』





恋嘩は、唇を噛み締めて、愁洩の手を振り解いて走った。





「恋嘩ッッッ―――」

『愁洩?!』

「一体なにがあってん?」
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