俺の女
「は?何言ってんのー?俺やん俺ーw」
「―――――ッッ」
―――電話の向こうから聞こえたのは…弘毅の声。
「恋嘩チャンならお前といるねんろ?」
「…いーひんわ…」
「…は?なんで?」
弘毅が冗談じゃなさそうな愁洩の声に、驚きを隠せない。
「いーひんくなっちもた…」
「はッ?!ちょ…マジか?!…今どこや!!!」
「○×公園…」
「すぐ行く!!!他の奴らにも連絡して行かせっから!」
「あぁ…頼むわ…」
―――――数分後。
弘毅の電話で、仲間たち全員が公園に集まった。
「愁洩ー!!!」
智稀の声に振り返る。
「おめぇら…」
「一体なにがあってん?!」
「説明しろよ!」
『…それが…』
既喇と猩瓷が最初に駆け寄った。
美蘭が説明すると、仲間達も全員耳を疑った。
「はぁッ?!別れる?!」
「なんやそれ…姫が…んなこと言うか?!」
「ぜってぇ言わんやろ!!!」
勝善と匠と與氣が、納得いかないと声をあげる。
『うん…絶対言わへんよ…きっと何か…』
「なんか訳ありやろーな…」
「………」
美蘭が目に涙を浮かべる。
…それを感じた諒弥が、「大丈夫や」と、美蘭の頭に手を乗せる。
その様子を、仲間達も無言で見つめる。
「ッッとにかく!!!もっと探してみよーや!!!」
「夜には帰ってくっかもしんねぇし!!!」
隼莵と智弥が、しんみりした空気を変えようと、皆を励ました。
諒弥も頷く。
「…そーやな。じゃぁ手分けして探すで」