俺の女


―――そして、夜。


=現在AM1時=





「結局誰も見つからんかったか…」





壟が呟く声が、しーんとした部屋に小さく残る。


皆で捜したが…恋嘩は見つからなかった。






「まだ帰って来ーへんし…」

「どこ行っちもてんろ…」





飆と秀平も、ドアの方をボーッと見つめて呟く。


諒弥も、携帯をパッコンパッコン開けたり閉めたりを繰り返している。





「携帯も繋がらんしなぁ…」

「……ちくしょー…あいつッ…」





愁洩が机を拳で叩いた。




…沈黙が走る。





…手がかりもないなら…どーしようもない。





そんな中、ポツンと美蘭が言った言葉に、全員が希望を持った。





『明日学校…来るかなぁ?』

「「「!!!!!」」」
< 134 / 321 >

この作品をシェア

pagetop