俺の女
『愁洩っ…?』
「!!恋嘩っ…なんもされんかったけ!?」
恋嘩の傍にしゃがんで、恋嘩を見つめる愁洩の目はいつもの愁洩だった。
『う…うんっ…』
「「…てめぇ…」」
愁洩に蹴られた男が起き上がった。
ビクッと驚く恋嘩の前に立って、ダーンッと壁を思いっきり蹴る愁洩。
「お前ら恋嘩に何してくれとんねん…なぁ?」
「「あぁっ!?てめぇー誰じゃコッ…」」
男が愁洩の胸倉を掴みあげた。
それと同時に愁洩の顔を見て、動きを止めた。
「「おっ…お前……愁洩!?」」
「調子のってんちゃうぞコラ…ぶっ殺されたいんけ?あぁ?」
「「っ…!!おまえら行くぞっ!!」」
愁洩の顔を見るなり、血相を変えて逃げ出した男たち。
ちっ…と舌打ちをして振り返ると、恋嘩が愁洩の顔をじっと見つめていた。
…っやべ……
こいつの前で…
「…わりぃ。こんなとこ見しちまって……っ?」
ガバッ…
恋嘩にいきなり抱き着かれて、「へっ!?」っと目を泳がせる愁洩。
「どしたっ!?こ…怖かったけ!?ごめ…」
『助けてくれてありがとうっ!!そんでやっぱり諦められへんっ…』
「…へ?」