俺の女


…恋嘩の目が曇った。


嘘……やったんや…。





「「…」」





…この時、少し戸惑った表情をしたカズに、恋嘩は気がつかなかった。



ヒロが知らないだけで…本当は、カズは恋嘩が好きだった。




けれど、カズは何も言わなかった。






…しばらく歩いて、人のいない川原に着いた。





「「…今日は俺の例のダチとご対面や」」

『!!!』

「「あんま、おとなしくないしなぁ。覚悟しろよー?(笑)」」





カズとヒロの後ろに、とぼとぼ着いて歩く恋嘩。


すると、人の声が聞こえてきた。





「「おーぃ!来たでぇw」」

『!!!!そんなッ…』





そのダチとは…硫盟の奴らだった。





「「カズとヒロやーんw」」

「「あれ…この女って…」」


「「…愁洩の女やんけ」」





…硫盟の男たちの奥から歩いてきたのは……竜馬だ。



竜馬にヒロが耳打ちする。





「「あぁ…実はなぁ………」」

「「なるほど…くっくっ(笑)おもしれぇ(笑)存分に遊んだんでぇwこの前の借りもあっしなぁー…」」


『………』





この人達やったんやぁ


……もぅ…どーでもいいや…


どーなってもいい…






…あたしは…皆を裏切ったんやから………
< 141 / 321 >

この作品をシェア

pagetop